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渡辺 |
三浦さんが組込みソフトに関わったきっかけって何なんですか? "三浦さん=システム屋"ってイメージがありますが、元はソフト担当?ハード担当?まさか最初からシステム屋ってことはないですよね? |
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三浦 |
最初はメカトロ機器のエレキ屋。そのうちに「お前の作った基板のためのソフトを書け」というところからずるずるどっぷんとソフトに漬かっちゃった。エレキ屋時代は数年と短いのだけれど、いい経験になりましたよ。間違いなく今の自分の基礎のひとつになっている。ソフト屋になってからはテストの時に何かトラブルがあるとすぐハード屋からソフトのバグだろうって言われてね。悔しくて、原因がハードだってことを見つけたときは嬉しかったね(笑)こういったトラブルシューティングも僕の基礎のひとつ。こんなことをやっていたらいつの間にかシステムについていけしゃあしゃあとしゃべれるようになっていた、というところかな。
話がちょっと飛ぶけどね、以前にSESSAMEの例会でしゃべったのだけれど、システム屋って俯瞰力が重要だと思うんですよ。それってプロジェクト管理と共通点がある。学生時代に先輩から地図の楽しみ方をいろいろ教えていただいてね、地図をかなり買っていたのだけれど、その、地図を見る、とか地図を読むといったのがたぶん僕にとって俯瞰のトレーニングになっていたんじゃないかな。 |
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渡辺 |
なるほど、システム屋とプロマネに必要なのは俯瞰力って納得できますね。ところでプロジェクトマネジメントといえば、スキル標準の項目設定をワーキンググループで検討中なんですよ。PMBOKもプロマネ作業を俯瞰していると思うけど、組込みソフトとPMBOK的なマネジメントの差異というか、組込みソフトにおけるマネジメントの特徴って何ですかね? |
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三浦 |
僕が経験と勘でやってきて、後からPMBOKの解説本を読んだら「あ、おんなじこと言ってらぁ」だったのだけれど(笑)抽象的なレベルでは同じだと思うね。具体的な適用レベルでは管理領域としてメカエレキソフトがあるところは特徴なのではないかな。ただ、PMBOKにせよなんにせよ、気をつけなければいけないと思うのは、これらはみなガイドライン、要点集でしょう。すべてをまもらなければならない、というものでも、ましてや資格を取ることが目的となるようなものではないですよね。あくまでもプロジェクトをきちんとソフトランディングさせるために何に留意し、なにをすべきかというガイドラインだと思っています。 |
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文献ポインタ集 |
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渡辺 |
僕はSESSAMEに入会したのは文献ポインタ集に感銘を受けた事がきっかけなんですよ。この文献ポインタ集を作るきっかけって何かあったのですか? |
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三浦 |
それはとても嬉しい話だね。文献ポインタは初期の SESSAME の会合の中で「成果物としてポインタ集を作ろう」という議論があって、要求分析などの開発工程ごとにワークグループを作ってその中で文献情報の収集を行っていただいたものがベースになっています。ほかの成果物もそうなのだけれど、SESSAME メンバーの活動がなければ文献ポインタ集は無かった、ということは書いておいてね。 |
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渡辺 |
はいはい。と言うかそのまま掲載されますのでご安心を。ところで文献ポインタ集の作成での苦労はあります? |
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三浦 |
僕はいわばまとめて体裁を整えた、というレベルでしかないのだけれど。あ、もちろん僕の推薦文献もリストアップされてるけどね。ワークグループ毎のまとめの体裁がそれぞれ微妙に異なっていて、それを合わせるのがひと仕事だったね。同じ書籍に対する記載情報に差があったりして。まだ一部にそういうところが残ってるけど。 |
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渡辺 |
これからの文献ポインタ集の目指すところは? 僕としては、SESSAMEスキル標準の分類・項目対応にして欲しいと思っているのですが.... (^^; |
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三浦 |
それはぜひやりたいよね。あとは、第2版から加えたシステム設計の項目充実と、保守関連書籍を集めた新たなページの追加、それと文献リストを参照する方の便宜のために、できるだけ多くの書籍に SESSAME メンバのコメントを入れたいと考えています。これらを含めて第3版としてリリースするつもり。それから全体のボリュームが大きくてどれから読んだらいいの、という声が多いので、SESSAME メンバーの推薦文つきでそれぞれの分類項目ごとに数冊にしぼったエッセンスリストつくりもやりたいね。いくつかの版に派生していくことになるんじゃないかな。うーん、そうすると情報をデータベースで管理しないとだめになりそうだなぁ。 |
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渡辺 |
第3版リリースとデータベース化、期待してますよ。そろそろ春なので文献ポインタ集の中から、若手エンジニア(SESSAMEで言う初級)にお勧めの本を教えてください。これだけは抑えておけ !! って本を3冊くらい教えてくださいよ。 |
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三浦 |
早く言ってよ、そういうの(笑)品揃えに定評のある本屋に行って、そこから3冊選べ、ってのと同じなんだから。
うーん、文章力をアップさせる本、テストの考え方をきちんと知る本、問題解決の考え方を知る本、を個人的にはぜひ読んで欲しいな。その観点で、独断と偏見で選ぶとこうなるかな。
「理科系の作文技術」(中公新書)
「基本から学ぶソフトウェアテスト」(日経BP社)
「ライト、ついてますか - 問題発見の人間学」(共立出版)
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渡辺 |
ほぉほぉ〜。私は「基本から学ぶソフトウェアテスト」を、途中までしか読んでないや。「ライト、ついてますか - 問題発見の人間学」は未読ですが評判いいですよね。3月の課題図書にします。「理科系の作文技術」も未読ですが、私は理系でなく体育会系なので、お口に合うか... 立読みして考えます。 |
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渡辺 |
最後に、今後のSESSAMEでの活動予定(目標)など教えてください。今年も三浦さんには、がんばってもらわないと。 |
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三浦 |
SESSAME のメンバーといっしょに、管理者向けの教材やカリキュラムをもっと充実させたいね。それと平行して、ソフト屋からシステム屋に至る道筋の教材を作っていきたいね。あ、もちろん渡辺さんもいっしょにね。 |
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渡辺 |
了解しました。システム屋の教材は欲しいと思っていました。喜んで協力しますすので、やってみましょう。インタビューは以上です。ありがとうございました。これからも御指導よろしくお願いしますね。 |
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三浦 |
いやいや、指導だなんてとんでもない。SESSAMEのいいところはみんなして楽しんで、そして教材やカリキュラムを作りながら結局そのみんながスキルアップしているところだと思うね。いろいろやりましょ。 |
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渡辺 |
僕はスキルアップアップ状態なのですが... 楽しませて頂きます。 |