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横田英史の読書コーナー

辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術

飯間浩明、PHP新書

2015.6.15  10:01 am

 評者は職業柄、言葉のブラッシュアップを常に心がけている。本書は話す・聞く・読む・書くの要諦を紹介しており、筆者にピッタリの新書である。三省堂国語辞典の編集委員である著者は、新聞や雑誌、書籍などの活字、ラジオやテレビといった放送、インターネット、さらには街角で、日本語の用例採集を行う日々を過ごしている。そうしたなかで身につけた「日本語を上手に使うコツ」を本書では披露している。
 漢字と仮名の使い分け、読点の使い方、辞書の活用法、敬語を使う上でのポイント、人前でうまく話すためのコツ、見栄えのよい漢字の書き方など内容は盛りだくさんだ。語り口も軽妙で、すいすい読める。日本語に興味のある方が、ちょっとした空き時間に読むのに適した新書である。

書籍情報

辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術

飯間浩明、PHP新書、p.217、¥842

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。