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横田英史の読書コーナー

電力と震災~東北「復興」電力物語~

町田徹、日経BP社

2016.12.5  2:27 pm

 東日本大震災における東北電力の奮闘を描いたノンフィクション。出色なのは東京電力との対比である。東京電力は福島第一原子力発電所で大事故を起こしたが、より震源に近かった東北電力の女川原子力発電所は高い津波に襲われながらも3基とも冷温停止を果たした。著者は、両社の明暗がなぜ生まれたのかを、歴史的・社会的背景と企業文化を織り交ぜながら探っている。

書籍情報

電力と震災~東北「復興」電力物語~

町田徹、日経BP社、P.304、¥1512

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。