横田英史の読書コーナー
AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣
越川慎司、ディスカヴァー・トゥエンティワン
2022.6.19 5:59 pm
人事評価でSS級をとっているトップリーダー(管理職)が、日ごろオフィスで行っている行動をAIで分析した書。著者がコンサルティングしている25社のトップリーダー1841人とトップリーダーではない管理職1715人を対象に分析した結果である。サンプル数の妥当性が気になるところだが、少し前に八重洲ブックセンターのビジネス書ランキングでベスト10入りしていたので、オフィス街ではそこそこ読まれたようである。
本書によると、トップリーダーには、歩くのが遅い(気持ちと時間に余裕を作る)、話が短い(話すことよりも伝わることを意識)、思い切った決断をしない(成功確率を上げるより、失敗確率を下げる)などの特徴があるという。AIに頼って相関関係を探し出しているだけなので分析の中身は薄い。筆者が「ショートカット本」「楽して行動と成果を変える本」というのも頷ける。なぜかKindleなら無料で読めるのでそちらをお薦めする(他のフォーマットの電子書籍は紙と同じ価格)。
ちなみに分析は以下の手順で行った。まずヒアリング(動画撮影)やWebアンケート、働きがい診断、人事評価、異動履歴、メールの送受信履歴、グループウエア利用履歴、クラウドサービス利用履歴、ビジネスチャット利用履歴、アプリケーションソフト利用履歴でデータを収集。テキストマイニング、AIによる感情分析、機械学習を使ったトップリーダーの行動パターンやルールの抽出といった手順を踏んだ。
書籍情報
AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣
越川慎司、ディスカヴァー・トゥエンティワン、p.253、¥1650

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)
1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。
*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。
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