REPORT
エッジテクノロジーと事業変革キーワードが集結した「EdgeTech+」、1月10日からオンライン配信
2023.1.10 11:09 am
2021年まで「ET&IoT」として開催されてきたエッジテクノロジーの専門技術展が2022年「EdgeTech+(エッジテックプラス)」として開催された。あらゆる応用分野での実装が加速しつつあるエッジテクノロジーへの注目が高まるなか、DXの推進など事業変革期を迎えている現状を加味し、コアテクノロジー中心から事業変革のキーワードを結びつけ、企画やカンファレンスなど新コンテンツを豊富にラインナップした。
ソフトウェアファースト、クラウドネイティブ、アジャイル、リスキリング/ソフトウェア人材育成、新規事業開発、DevOps、リーンといったキーワードを新たに取り込み、顧客起点で価値を創出するためのビジネス化を意識した開発手法やマネジメント思考などにもフォーカスをあてた内容にもなった。
ここでは1月10日から配信されるオンライン開催にあわせ、昨年11月16日から3日間、パシフィコ横浜で開催されたリアル展の模様を紹介する。
3日間で22,000人を超える来場者が集った会場風景。新装なったこともあり、これまで出展経験のなかった企業も多かった。展示会への出展そのものが初めてという企業も多く、いくつか出展の感触を聞くと、手応えを感じながらも「いつもはどんな感じなんですか?」と逆取材を受けることもあった。
“+(プラス)”の要素のひとつが企画パビリオン。前回から継続された小売り分野でのDX推進に根差したコラボ企画「Retail AI Expo」に加え、国内最大級のAIポータルメディアであるAIsmileyとコラボレーションした「画像認識AI Expo」などキーテクノロジーやトレンドをテーマとしたパビリオンが新設され、注目を集めていた。
組込み業界の発展と国内産業の競争力向上に寄与する、優れた技術やソリューションを選定するアワードを受賞した展示も見どころのひとつ。
画像左はたけびしの「三菱電機シーケンサ用 組込みAIソフトウェア」。シーケンサからAI処理を呼び出せる組込みソフトウェア開発支援ツールで、シーケンサを用いた制御に、AIを活用した品質予測や故障予知、消耗予測といった機能を組込むことができる。
画像右はK-Best Technology「消防士の安全管理システム」。Super TaiRaおよびBLEの無線通信機能、9軸のジャイロセンサー、動画、静止画の撮影機能と送信機能、生体反応探知機能、空気ボンベ残圧監視機能、SOS発信機能を組込んだ消防士向け安全管理システム。ビルなら地下4階から地上40階まで、地中なら3mまでの位置情報を把握することができる。
他には、ソシオネクスト「高性能・低電力のIoTタグ用LSI (SC1330A)」、Avintonジャパン「エッジAIカメラ」、エクスモーション「Eureka Box 人材育成フレーム EBSS(Eureka Box Skill Standard)」が受賞した。
カンファレンスはテーマ性が重視され、ソフトウェアファースト、クラウドネイティブ、アジャイル等の事業変革のためのトピック中心の「EdgeTech+」、DX推進に関する最新トピックを取り上げた「DX」、AI、IoT、ワイヤレス、組込みなどエッジテクノロジーを視点とした「EdgeTech」のジャンルに分かれ、全158セッションが実施された。
聴講者からは、目的に見合ったセッションが選びやすく好評だったようだ。
テーマによっては、入門者にもわかりやすく解説されたものや取り組み事例など具体的な要素が多く取り入れられたものなど、理解しやすいセッションが多かったように感じられた。
EdgeTech+ のオンライン配信は、2月10日(金)17:00まで。全出展社の詳細資料ダウンロードや各カンファレンスの聴講が可能となっている。アワード受賞社によるスペシャルピッチ、コラボレーション企画による専門セミナーなど全コンテンツが体験できる。
公式サイト https://www.jasa.or.jp/expo/