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半導体ファブの製造装置投資額、2020年に20%成長―SEMIが予測を発表

2019.6.12  4:52 pm

2018年から20年にかけて440以上のファブやラインで投資がされると予測

SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は、6月11日(米国時間)、半導体産業の前工程ファブ装置への投資額は、2019年(暦年)に484億ドルと前年比19%の減少をした後、2020年は20%増の584億ドルへ反発するとの予測を発表しました。同予測は、SEMIが発行した2019年第2四半期版の最新のWorld Fab Forecastレポートに基づくものです。

2020年の投資増は、今年第1四半期版のレポートに基づく27%増が下方修正されたもので、また2019年の投資額19%減は同様に14%減が下方修正されたものです。2020年は旺盛な成長をしますが、前工程ファブ装置への投資額は2018年の過去最高記録には20億ドル届かなさそうな見込みです。

メモリー分野の投資額は2019年に45%減少し、今年の減少の大きな部分を占める見込みですが、2020年には45%と力強い回復をして280億ドルに達するでしょう。2020年のメモリー分野の投資は前年から80億ドル以上増額し、ファブ全体の投資額回復をけん引します。しかし、2017年、2018年の投資水準と比較すると、2020年のメモリー投資額は低水準となることが現時点では予測されます。

今年のメモリーの投資額減少と対照的な動きをする分野が2つあります。ファウンドリ―分野は29%の増加が、またマイクロは10nmのMPU生産に向けて40%以上の増加が見込まれています。マイクロの投資額全体は、ファウンドリ―やメモリーの投資と比較して小さくなっていることに注意すべきでしょう。

SEMIのWorld Fab Forecastは、2018年から2020年にかけて、440以上のファブやラインで投資がされることを示しています。図1は、半年毎にSEMIのデータを示したものですが、メモリーの投資が2019年前半に48%減少しています。この内訳は、3D NANDが60%減、DRAMが40%減となります。

このような単一分野の圧倒的な減少があるものの、2019年前半の投資額全体は、大手ファウンドリ―各社による40%もの投資増である程度相殺されるでしょう。マイクロ分野の投資はMPUをキードライバーに2019年前半に16%、同年後半に9%の成長が予測されています。

図1:2018年~2020年の半期毎半導体ファブ装置投資額

SEMIのWorld Fab Forecastは、1,300以上の半導体前工程ファブを収録し、四半期ごとの詳細な建設および装置投資、製品タイプ、プロセスノード、生産能力を提供します。詳細については次のウェブサイトをご覧ください。
www.semi.org/jp/Marketinfo/FabDatabase

      
■SEMI
 www.semi.org