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東芝デバイス&ストレージとサイバートラストがIoT機器向けトラストサービスで提携

2019.7.9  1:36 pm

設計から廃棄に至る全過程において、機密性、完全性、可用性を確保したシステムの構築に

東芝デバイス&ストレージ株式会社(以下、東芝デバイス&ストレージ)とサイバートラスト株式会社(以下、サイバートラスト)は、IoT機器向けトラストサービス(注1)に関する業務提携について合意し、覚書を締結しました。両社は本合意に基づき、トラストサービスの運用基盤確立に向けた開発連携について具体的な検討を開始します。

IoTの普及に伴い、機器の脆弱性を突いたサイバー攻撃のリスクが高まっています。総務省が本年公表した「IoTセキュリティ総合対策 プログレスレポート2019」でも、IoTシステムは社会的課題を解決する基盤となることが期待される一方、システムのセキュリティ対策が十分でない場合、リスクが広範囲で顕在化する可能性があると指摘されています。サイバー空間とフィジカル空間の融合により新たな価値を生み出していく社会「Society(ソサエティ)5.0」の実現には、これらのリスクを最小限に抑える必要があります。

本提携では、東芝デバイス&ストレージのデバイス設計や実装に関する知見と、サイバートラストの組込みLinux技術、認証・セキュリティ技術を活用し、IoT機器の設計から廃棄に至る全過程において、機密性、完全性、可用性を確保したシステムの構築を目指します。
具体的には、東芝デバイス&ストレージ製マイコンとサイバートラストが提供する「セキュアIoTプラットフォーム(注2)」を組み合わせたソリューションに関して、市場調査、共同拡販、構成技術の要件検討などを進めます。

東芝デバイス&ストレージは、5月13日付ニュースリリース「システムLSI事業の安定事業化に向けた諸施策について」で公表の通り、マイコン事業を注力分野の一つに位置付けており、本提携は同施策で掲げた「技術優位性の強化」の一環です(注3)。今後も、マイコン事業の製品競争力を強化する取り組みを推進していきます。

サイバートラストは、認証・セキュリティサービスと組込み機器向けの Linuxサービスの技術と実績を基に、デバイス証明書を活用した機器のプロビジョニングや機器認証サービス、ファームウェアアップデートの仕組みなど、IoT機器向けのトラストサービスの開発・提供を推進します。

(注1)IoT機器向けトラストサービス: IoT機器が本物であることや利用者の本人確認による真正性の確保、データの改ざん検知などによる完全性の確保などを行い、システムの有効性を担保する基盤となる仕組み。
(注2)セキュアIoTプラットフォーム:サイバートラストが提供している、生産段階からチップに埋め込んだ固有鍵を起点に証明書を用いてデバイスのライフサイクル管理を行うサービス。一般社団法人セキュアIoTプラットフォーム協議会が策定を目指す「IoTシステムのセキュリティ標準」に基づく。
(注3)詳細は東芝デバイス&ストレージのニュースリリース「システムLSI事業の安定事業化に向けた諸施策について」を参照。
 https://toshiba.semicon-storage.com/jp/company/news/news-topics/2019/05/corporate-20190513-1.html

・東芝デバイス&ストレージの概要
 会社名/東芝デバイス&ストレージ株式会社
 所在地/東京都港区芝浦1丁目1番1号
 代表者/代表取締役社長 福地浩志
 事業内容/ディスクリート半導体、システムLSI、HDD及び関連製品の開発・製造・販売及びその関連事業

・サイバートラストの概要
 会社名/サイバートラスト株式会社
 所在地/東京都港区六本木 1丁目9 番10号 アークヒルズ仙石山森タワー35 階
 代表者/代表取締役社長 眞柄泰利
 事業内容/IoT事業、Linux/OSS事業、認証・セキュリティ事業

■サイバートラスト株式会社
 https://www.cybertrust.co.jp/