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SEMI、世界半導体製造装置の年央市場予測を「SEMICON West 2019」で発表、半導体製造装置市場は2020年に回復

2019.7.11  1:05 pm

2020年は11.6%成長、台湾が世界最大の装置市場になると予測

SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は7月10日(現地時間)、米国カリフォルニア州サンフランシスコにて開催中の「SEMICON West 2019」において、2019年年央の半導体製造装置市場予測を発表しました。それによると、2019年(暦年)の半導体製造装置(新品)販売額は、527億ドルとなり、過去最高の645億ドルを記録した2018年からは18.4%の減少となります。しかし、2020年は11.6%成長し、588億ドルに拡大する見込みです。この最新予測には、地政学的な緊張状態などから発生している、足元の設備投資の下方修正や、不確実性の増大を反映しています。

2019年の装置カテゴリー別予測では、ウェーハプロセス処理装置市場が19.1%減の422億ドル、その他の前工程装置(ファブ設備装置、ウェーハ製造装置、マスク/レチクル製造装置)が4.2%増の26億ドル、組み立ておよびパッケージング装置が22.6%減の31億ドル、テスト装置が16.4%減の47億ドルを見込んでいます。

地域別では、台湾が今年21.1%成長し、韓国を抜いて世界最大の装置市場となるでしょう。成長率で台湾に続くのが北米の8.4%成長です。中国は昨年に引き続き2年連続で世界第2位となります。韓国は設備投資の抑制により第3位へと順位を落とすことになるでしょう。台湾・北米以外の地域市場は昨年より縮小することが予想されます。

SEMIの予測では、2020年には、装置市場は中国の旺盛なメモリ投資新規プロジェクトにより市場が回復すると予測しています。日本の装置販売額は46.4%増の90億ドルとなるでしょう。中国、韓国、台湾が2020年も上位3位を占めることが予測されますが、首位は中国に変わるでしょう。韓国は117億ドルで2位、台湾は115億ドルで3位になるでしょう。2020年にマクロ経済が改善し、貿易の緊張が緩和されれば、さらに上振れが予想されます。

この世界半導体製造装置の年央市場予測は、SEMIのWorld Fab Forecastデータベースならびに装置メーカーの見解に基づくものです。半導体製造装置には、ウェーハプロセス用処理装置、その他前工程装置、試験装置、組立およびパッケージング装置が含まれます。

■SEMIジャパン
 http://www1.semi.org/jp/