SOLUTION
NXP、i.MX RTクロスオーバー・プロセッサとWi-Fi/Bluetoothソリューションベースのエッジ・コネクテッド・プラットフォーム提供
2020.7.28 4:49 pm
NXPのWi-FiおよびWi-Fi/Bluetoothコンボ・ソリューションをi.MX RT MCUプラットフォーム全体に事前統合することにより、開発者はプロセッシングとコネクティビティの最適な組み合わせを選択可能
NXP SemiconductorsはWi-Fi®、およびWi-Fi/Bluetooth®コンボとi.MX RT MCUクロスオーバー・プロセッサのMCUXpressoソフトウェア内でのサポートを開始し、これにより製品開発の大幅な簡素化が可能になったと発表しました。この新レベルの統合により、NXPはエッジ・コンピューティング/セキュリティ・プラットフォームEdgeVerse™のコネクティビティ機能を拡大します。
MCUXpresso SDK内にドライバ・サポートを事前統合することにより、NXPは規格準拠の迅速化を可能にするフレキシブルでスケーラブルなプラットフォームを開発者に提供し、製品開発期間の大幅な短縮と、Wi-FiまたはWi-Fi/Bluetoothコンボの効率的な展開を実現します。
これらの新プラットフォームは最適なMCUと最適なWi-FiまたはWi-Fi/Bluetoothコンボ・デバイスの組み合わせを可能とし、IoT、インダストリアル、オートモーティブ、通信インフラなどのアプリケーションにおける性能・電力要件への適合に必要なフレキシビリティを開発者に提供します。
NXPの上席副社長兼エッジ・プロセッシング担当ゼネラル・マネージャーのRon Martinoは、次のようにコメントしています。
「この新コネクテッド・エッジ・プラットフォームにより、NXPはWi-FiとBluetoothへの投資を継続し、よりシームレスでコスト効率の高い実装に向けてi.MX RT MCUと先進コネクティビティ・ソリューションの容易な組み合わせを可能にするフレキシビリティを開発者に提供します。今回の新たな統合により、完全にテスト/認証済みで高度に差別化されたNXPのソリューションによるプラットフォーム開発へのワンストップ・ショップ・アプローチが可能になり、開発者はワイヤレス機器の大がかりな開発を容易かつ迅速に実現できます」。
豊富なMCUXpresso SDKイネーブルメント・ツール
NXPはi.MX RTクロスオーバー・プロセッサをターゲットとしてFreeRTOS向けのWi-Fi/Bluetoothドライバと通信スタックを事前統合し、アプリケーションのシンプルで迅速な開発を実現しました。MCUXpresso SDKの使用により、開発者はi.MX RTファミリに統合されたAI/機械学習機能、ディスプレイ・コントローラ、グラフィック・アクセラレータとワイヤレス・コネクティビティを容易に組み合わせることができます。事前統合済みWi-Fi/Bluetoothドライバは検証/テスト済みであり、以下を含む有用な機能を提供します。
- デバイス間の通信性能をテストするためのiPerfユーティリティ
- モバイル機器のスキャンとネットワーク接続のためのWi-Fi Direct
- Wi-Fiパラメータとネットワーク・プロパティを設定し、さまざまなWi-Fi設定/パラメータを実験するためのコマンド・ライン・インターフェース(CLI)
- IoT、インダストリアル、オートモーティブ、通信インフラ・アプリケーション向けのユースケース開発
- IoT製品のフレームワークとして使用するアマゾン ウェブ サービスとデバイス、ゲートウェイ、電話、クラウド接続例
モジュール・パートナー: 量産への近道
NXPはAzurewave、村田製作所、パナソニック、u-bloxといった世界の主要なモジュール・ベンダーと協力し、完全認証済みのプラットフォーム統合型モジュールを提供しています。パートナーは年内にさらに拡充される予定です。NXPの広範なモジュール・サプライヤの協力により柔軟性がさらに向上しており、開発者はアプリケーションに最適なモジュールの選択、設計の複雑さと開発コストの低減、認証期間の短縮が可能になります。
Azurewave Technologies Inc.のグローバル・セールス&マーケティング担当バイス・プレジデントのMilton Hsieh氏は、次のようにコメントしています。「NXPと協力し、Azurewaveの最新製造設備による高品質かつ認証済み・完全テスト済みのWi-Fiコンボ・モジュールの包括的ポートフォリオを発表できることを私たちは嬉しく思います。NXPの強力なコネクティビティ/プロセッシング・プラットフォームと組み合わせることにより、私たちのフレキシブルなOTSモジュールは、お客様の製品開発の容易化、開発期間の短縮、貴重なリソースの節減を可能にします」。
株式会社村田製作所のコネクティビティ・モジュール企画販推部部長の佐々木 昭氏は、次のようにコメントしています。
「私たちは極めて革新的なソリューションの提供において、NXPと長年にわたり実績のある関係を築いてきました。この協力を通じ、村田製作所の新しいアンテナ内蔵8801ベース・モジュールはコネクテッド製品の規格認証取得の負担軽減と製品開発期間の大幅な短縮を可能にします。モジュール技術のリーダーとして、私たちはマス・マーケットへの普及を可能にする専門知識と広範なIoT製品を提供しています」
パナソニックのワイヤレス・コネクティビティ・ビジネス・グループ・リーダーのMathias Hopp氏は、次のようにコメントしています。
「NXPの88W8977 SoCは最も重要な短距離ワイヤレス技術を1つのチップに組み合わせていることから、私たちはこの製品をPAN9026モジュール向けに選択しました。ドイツで設計し、スロバキアで製造している私たちのモジュールは、広範なワイヤレス・アプリケーションのために『不可欠な』フレキシビリティをお客様に提供することができます」
u-bloxのシニア・ダイレクターのHåkan Svegerud氏は、次のようにコメントしています。
「私たちはNXPとの協力を非常に楽しみにしています。NXPのMCUXpresso SDKとi.MX RT MCUに統合され、すぐに利用可能なu-bloxのワイヤレス・モジュールは複雑さと障壁を低減するとともに、多数のデバイスやIoTアプリケーションの効率的な開発を可能にします。私たちのプロフェッショナル・グレード・モジュールは完全にテスト済みで世界的な認証を取得しており、開発期間短縮とコスト節減を保証します。これにより、設計者はワイヤレス・コネクティビティを容易に追加すると同時に、製品の中核的価値創造に注力することができます」
供給
i.MX RTクロスオーバー・ファミリはNXPのWi-FiおよびWi-Fi/Bluetoothコンボ・コネクティビティ・ソリューションによりサポートされる予定のMCU製品ラインの最初の製品で、NXPのモジュール・パートナー、Arrow、Avnet、Future、EBV、Mouser、Digi-Key、E14、WT Microといったe-Tailerを含むNXPの正規代理店より提供を開始しています。LinuxとAndroidを駆動するi.MXプラットフォーム向けサポートは今年後半に提供を開始する予定です。
詳細については、http://nxp.com/wifibluetoothをご覧ください。
■NXPジャパン
www.nxp.jp