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MicrochipがLinux®向けのGUI開発を容易にする無償のEnsemble Graphics Toolkit発表

2020.9.23  4:52 pm

MicrochipがLinux向けのGUI開発を容易にする無償のEnsemble Graphics Toolkit発表

無償かつライセンスおよびロイヤリティフリーで提供

Microchip Technology Inc.は本日、同社の32ビットMPU(マイクロプロセッサ)向けGUI開発ツールキットを発表しました。
このLinux向けツールキットを使うことで産業、医療、コンシューマ、車載用グラフィック ディスプレイの開発コストを削減、開発期間を短縮できます。
  
Microchip社のEnsemble Graphics Toolkitは、システム イン パッケージおよびシステム オンモジュール製品を含む同社のArm® Cortex® -A5 SAMA5/SAM9シリーズおよびARM926EJ-STMプロセッサベースMPU向けの無償のオープンソースC++ GUIスイートです。
本ツールキットはLinuxオペレーティング システムを実行するMicrochip社32ビットMPU向けに最適化されています。グラフィック コントローラ、ビデオデコーダ等のハードウェア アクセラレータを利用する事で、XGA(1024×768)までの低/中解像度のグラフィック ディスプレイで優れたユーザ体験を実現します。
  
最適化されたコードはメモリ使用量が少なく、部品コストの節約が可能です。高性能コアと3Dグラフィック アクセラレータに依存する他のグラフィック ソリューションと比べ高効率であり、電力効率が高いMicrochip社製MPU向けに優れたGUIを開発できます。
また、Ensemble Graphics ToolkitとLinuxを使うことで、高速なコールドブートが可能です。車載ダッシュボード クラスタ等のアプリケーションで要求されるような、3秒未満のコールドブート時間を達成できます。
  
「他のツールがますます高性能、大電力、高価なMPUを必要とするのに対して、本ツールキットなら処理能力に最適化したGUIの設計が可能です」とMicrochip社MPU32部門担当副社長のRod Drakeは述べています。
「部品コストが安く、消費電力が小さく、ソリューション寿命が長い、洗練された、使いやすくモダンなGUIを開発できます。」
  
  
Ensemble Graphics Toolkitは、ライセンス費用もロイヤリティも不要です。本ツールキットはベアメタル/RTOS向けMPLAB® Harmony Graphics Suite組み込みソフトウェア開発フレームワークを補完するものです。こちらも無償でロイヤリティフリーです。
  
Ensemble Graphics Toolkitは、Microchip社のLinux4SAM メインラインLTS(Long Term Support)に統合されています。Linux4SAMは、Microchip社のMPUファミリのサポートに加え、maXTouch®タッチスクリーン コントローラ、メモリ、電源管理およびアナログ、有線/無線ネットワーク コンポーネント/モジュールを含む製品のドライバも幅広くサポートしています。
Linux4SAMは随時更新されており、Microchip社の全MPUを製品寿命にわたってサポートしています。
  
  
開発ツール
Microchip社のEnsemble Graphics Toolkitは、ソフトウェアとツールの包括的フレームワーク スイートです。トレーニングとサポートについてはhttp://www.microchip.com/EGTをご覧ください。