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Microchipが豊富な周辺機能を備えたTrust&GO Wi-Fi®32ビットMCUモジュールを発表

2020.10.13  4:03 pm

Microchipが豊富な周辺機能を備えたTrust&GO Wi-Fi(R)32ビットMCUモジュールを発表

IoTの応用がホーム オートメーションの枠を超えてHVAC(暖房、換気、空調)、ガレージドア、ファン等のホーム コントロール、さらにビルおよび産業用オートメーションに広がるにつれ、統合度、信頼性、セキュリティに優れた産業用IoT (IIoT)接続の必要性が高まっています。
Microchip Technology Inc.(日本法人: 東京都港区)は本日、Microchip社のTrust&GO機能を内蔵し、一意で端末の正当性検証機能を備えたWi-Fi®内蔵マイクロコントローラ(MCU)モジュールを発表しました。
  
Microchip社のWFI32E01PCはセキュアなIIoTシステムを設計するための、主要なクラウド プラットフォーム向けにプロビジョニング済みでTrust&GO機能を内蔵したWi-Fi MCUモジュールです。WFI32E01PCはWFA (Wi-Fi Alliance)仕様に準拠しており、FCC (Federal Communications Commission)、IC (Industry Canada)、RED (European Radio Equipment Directive)等、各国規制当局の認証取得済みです。WFI32E01PCが内蔵するMicrochip社Trust&GO機能は、クラウド認証用の設定とプロビジョニングを済ませておく事で、セキュア エレメント技術によるネットワーク認証プロセスを効率化します。
  
従来のデバイスとは異なり、本製品はPIC32 MCUコア、豊富な周辺機能、実証済みのハードウェア セキュリティ プラットフォームを備えているため、Wi-Fi機能が追加されているだけでなく、IIoTシステムの強力なMCUコアとしての役割も果たします。
  
「攻撃が激しさを増すにつれ、通信データを保護するには従来のソフトウェア データ暗号では不十分です。クラウドにセキュアに接続するには、ハードコードされた検証可能で信頼できるアイデンティティが必要です」とMicrochip社無線ソリューション部門副社長のSteve Caldwellは述べています。「本製品は弊社で初めての、セキュアでプロビジョニング済みのWi-Fi内蔵MCUモジュールです。」
  
ディスクリート設計は、モジュールベースの設計と比較すると複数チップに対してドライバと回路を開発する必要があるため難しいと言えます。複数ベンダーのチップを組み合わせて使う場合はさらに難しくなります。各ベンダーのサポート対象はそれぞれの製品のみであり、ベンダーからシステムレベルのサポートを受けるのはきわめて困難です。従って、組み込み設計には産業グレードのMCU機能、堅牢なWi-Fi接続、ハードウェア セキュリティ、認証機能を備えた高集積モジュール ソリューションが必要なのです。WFI32E01PCは一つのモジュールにこれらの機能を統合し、優れたRF性能とセキュリティを提供します。
  
産業だけでなく、WFI32E01PCはホーム オートメーション、コンピューティング、コンシューマ分野への応用にも適しています。
  
トータルシステム ソリューション プロバイダとして、Microchip社はKSZ8081 Ethernet PHY、MCP2542WFD CANトランシーバ、センサ、BLE (Bluetooth® Low Energy)、LoRa®(Long Range)、IEEE® 802.15.4等の無線製品等、WFI32E01PCモジュールと組み合わせて、IoTおよびIIoTシステムを簡単に構築できる製品を幅広く提供しています。Microchip社のシステム ソリューション アプローチは、そのまま使えるソフトウェア ドライバとハードウェア リファレンス デザインを提供する事でプロジェクト リスクを低減し、開発期間を短縮します。

Microchipが豊富な周辺機能を備えたTrust&GO Wi-Fi(R)32ビットMCUモジュールを発表

  
・開発ツール
Microchip社はWFI32E01PC向け開発ボードとしてPIC32MZW1 Curiosityボードを提供します。Microchip社はハードウェアだけでなくソフトウェア サポートも提供します。ソフトウェア サポートとしてはMPLAB® X統合開発環境(IDE)とMPLAB Harmony v3組み込みソフトウェア開発フレームワークを提供しています。プログラマ/デバッガとしては、内蔵デバッガの他インサーキット シリアル プログラミング ヘッダ経由でMPLAB Snap、MPLAB PICkit TM 4、MPLAB ICD 4等が使えます。
  
本ボードはAWS IoT Coreで認定済みでAmazon Web Services (AWS)パートナー デバイスカタログ(https://devices.amazonaws.com/detail/a3G0h000007cwrJEAQ) に掲載済みです。AWS IoT Coreへの登録と通信、Alexa Voice Service (AVS)を使ったオンボードセンサとのやりとりにそのまま使えるデモも提供します。サンプルコード、WLANソフトウェア、ネットワークスタックはMPLAB Harmony v3で提供します。
  
・在庫/供給状況
WFI32E01PC-I (54ピンSMD 24.5 x 20.5 x 2.5 mm)モジュールは本日より量産出荷を開始いたします。アンテナを外付けにしたモジュール、Trust&GOセキュリティ機能なしのモジュールも選択できます。詳細はMicrochip社または正規代理店にお問い合わせ頂くか、Microchip社ウェブサイトをご覧ください。