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NXPがスケーラブルな機械学習製品ポートフォリオと機能の拡充を発表

2020.10.28  3:40 pm

NXPがスケーラブルな機械学習製品ポートフォリオと機能の拡充を発表

Au-Zone Technologiesへの戦略的投資により、eIQ(TM)機械学習開発環境を拡充

NXP Semiconductorsは機械学習開発環境と製品ポートフォリオの強化を発表しました。NXPは投資により、カナダに本社を置くAu-Zone Technologiesと独占的な戦略的パートナーシップを確立しており、使いやすいMLツールによりNXPのeIQ™機械学習(ML)ソフトウェア開発環境を拡大するとともに、エッジML向けにICを最適化した推論エンジンを拡充します。
  
さらに、NXPはアプリケーション・プロセッサ向けに、Arm® Ethos-U™ microNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)アーキテクチャの進化に関し、主要パートナーとしてArmと協業していることを発表しました。NXPは急成長中のインダストリアル/IoTエッジ向けにエネルギー効率とコスト効率の高いMLソリューションを提供するため、Ethos-U65 microNPUを次世代i.MXアプリケーション・プロセッサに統合します。
  
NXP Semiconductorsの上席副社長兼エッジ・プロセッシング担当ゼネラル・マネージャーのRon Martinoは、次のようにコメントしています。
「NXPのスケーラブルなアプリケーション・プロセッサはお客様による革新的システムの迅速な提供のために、高効率な製品プラットフォームと広範なエコシステムを提供します。NXP社内での技術開発に加え、Arm、Au-Zone両社とのパートナーシップを通じて、私たちはお客様の生産性向上と開発期間短縮を実現するとともにNXPプロセッサの継続的な効率向上を目指します。NXPのビジョンはお客様の所有コスト低減の実現、重要なデータの高いセキュリティ・レベルの維持、ヒューマン・マシン・インタラクションの強化による安全性の維持です」。
  
すべてのための機械学習を可能に
Au-ZoneのDeepView™ MLツール・スイートは直観的なグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)とワークフローによりeIQを拡張し、あらゆる経験レベルのデベロッパーによるデータセット/モデルのインポート、迅速なトレーニング、NXPエッジ・プロセッシング製品ポートフォリオ全般でのNNモデルとMLワークロードの展開を可能にします。
今日のインダストリアル/IoTアプリケーションの厳しい要件を満たすため、NXPのeIQ-DeepViewMLツール・スイートはデベロッパーに対しNXPデバイス上でパブリックあるいは独自NNモデルのプルーニング、量子化、検証、展開のための先進機能を提供します。正確なグラフレベルのプロファイリング機能はデベロッパーに対しNNモデル・アーキテクチャ、システム・パラメータ、ランタイム性能最適化のためにユニークなランタイム・データを提供します。
NXP eIQのオープンソース推論技術補完のためにAu-ZoneのDeepViewランタイム推論エンジンを追加することにより、ユーザーは手間を最小に抑えながらNXPデバイス全般でMLワークロード/性能の迅速な展開と評価が可能になります。このランタイム推論エンジンの主な特長の1つが、システム・メモリの使用とデータ移動をSoCアーキテクチャごとに独自に最適化できることです。
  
Au-ZoneのBrad Scott CEOは次のようにコメントしています。
「Au-Zoneは今回の投資、NXPとの戦略的パートナーシップ、特にMLアクセラレータ・デバイスの追加に向けた素晴らしいロードマップの発表を大変嬉しく思います。私たちは直観的ツールと推論技術をデベロッパーに提供するためにDeepView(TM)を開発しました。このパートナーシップは組み込みML機能の展開をさらに加速するワールドクラスのIC、ランタイム推論エンジン技術、開発環境の優れた統合を体現しています。このパートナーシップはNXPとの10年におよぶエンジニアリング協力に基づくもので、OEM企業がエッジへの推論の移行を継続する中で、より先進的な機械学習技術とターンキー・ソリューションを提供する触媒としての役割を果たします」。
  
機械学習の加速を拡大
より広範なエッジ・アプリケーションで機械学習の進化を加速するため、NXPはArm Ethos-U65 microNPUの統合によりインダストリアル/IoTエッジ向けの定評あるi.MXアプリケーション・プロセッサを拡充し、以前発表したNPU統合i.MX 8M Plusアプリケーション・プロセッサを補完します。NXPとArmの技術パートナーシップで重点が置かれているのは、最大1 TOPS(1GHz時に512平行乗累算演算)をサポートするmicroNPUのシステムレベルの定義です。Ethos-U65はより高性能のCortex-Aベース・システム・オン・チップ(SoC)向けに適用性を拡大しながら、Ethos-U55のMCUクラスの電力効率を維持します。Ethos-U65 microNPUはNXPのi.MXヘテロジニアスSoCファミリにすでに使用されているCortex-Mコアと協調動作し、効率を向上します。
    
Armの機械学習グループ・マーケティング担当バイス・プレジデントのDennis Laudick氏は、次のようにコメントしています。
「インダストリアル/IoTアプリケーション全般にわたってAIとMLの普及が急速に進んでおり、オンデバイスML機能に対する需要をけん引しています。Ethos-U65はエッジAIの新たな波をけん引し、セキュアで信頼性が高くスマートなオンデバイス・インテリジェンスをNXPのお客様に提供します」。