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ケイデンスが車載レーダー、ライダー、V2X 向けDSP IPのASIL B(D) 認証を業界で初めて取得
2020.11.10 4:08 pm
ISO 26262に準拠する自動運転、ADASアプリケーション向けSoCの開発が可能に
ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市)は、11月9日(米国現地時間) 、Cadence® Tensilica® ConnX B10およびConnX B20 DSPが、車載レーダー、ライダー、V2X (Vehicle-to-Everything) 向けに最適化され、業界で初めてASIL B(D) (Automotive Safety Integrity Level B in support of D) 認証を取得したことを発表しました。
ISO 26262:2018 機能安全規格のASIL B(D) 認証は、自動運転やADAS (先進運転支援システム) アプリケーションで使用される車載システムオンチップ (SoC) の開発にとって不可欠です。
Tensilica ConnX B10およびB20 DSPに関する詳細な情報については、www.cadence.com/go/connxasilbをご参照ください。
ASIL B(D) 認証には、ランダムなハードウェア故障 (ASIL B) およびシステム故障 (ASIL D)のサポートが含まれます。この認証は、SGS-TÜV Saarの包括的な監査およびISO 26262:2018規格に準ずる機能安全開発フローの評価に基づくもので、その内容はSGS-TÜVのホームページに掲載されています。
SGS-TÜV Saarコメント
Wolfgang Ruf氏 (Head of Functional Safety for Semiconductors):
「Cadence Tensilica ConnX B10およびB20 DSPは、レーダー、ライダー、V2Xアプリケーション向けに最適化され、ISO26262:2018規格に準ずるSGS-TÜV Saarの包括監査に基づき、機能安全プロセッサーに完全準拠していると認定された業界初のDSPです。Cadence Tensilica ConnX B10およびB20 DSPがASIL Dシステム故障、ASIL Bランダムハードウェア故障に準拠していると認証されたことで、ケイデンスのDSP IPの機能安全に対する高い水準、すなわち安全性を最重視する自動車業界の厳格な要件を満たしていることが証明されました。SoC設計者は、機能安全の認証を受けたTensilica DSP IPを使用することで、安心してASIL B(D)準拠のSoCを設計できます。」
Tensilica ConnX DSPは、車載アプリケーション向けの標準的なセンサーから高性能なセンサーそして通信ICに至るまで、幅広く使用されており、さまざまなデータタイプ (8b、16b、32b、64b)、および半精度、単精度、倍精度を含むIEEE 754浮動小数点精度をサポートするとともに、アプリケーション固有のアクセラレータが組み込まれて設計されており、レーダー、ライダー、通信処理の性能が向上されています。
また、Tensilica Instruction Extension (TIE) 言語により、設計者の特殊なアルゴリズムやアプリケーションのパフォーマンスをさらに高めることができます。そして、共通の命令セットアーキテクチャー (ISA)や一貫したプログラミングモデルにより、高いソフトウェアの移植性や再利用性を提供し、Tensilica DSPはお客様のソフトウェア資産の保護をお手伝いします。
ケイデンス コメント
Larry Przywara (Senior group director, Tensilica marketing):
「ランダムハードウェア故障およびシステム故障を確実に防ぐことは、ISO 26262準拠のSoCを開発する上で必須です。さらに精巧・精密なレーダー、ライダー、V2X機能に対応するために、ADASおよび自動運転車両における演算要求性能は増大し続けています。これらの機能に向けて設計されたTensilica ConnX B10およびB20 DSPが業界で初めてASIL B(D) 認証を取得したことで、最高性能を誇るISO 26262準拠の車載SoCの開発が可能になります。さらに、ビジョンおよびAIアプリケーション向けTensilica Vision Q7 DSPも、ASIL B (D) 準拠の認証を取得しています。」
Tensilica ConnX DSPは、ケイデンスのIntelligent System Design™戦略を支え、完成度の高いSoCを開発することを可能にします。