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インフィニオンが冷却ファンのないメンテナンスフリーのサーボドライブCoolSiC™ MOSFET発表

2020.11.11  2:21 pm

(2020年11月5日、ミュンヘン(ドイツ))
インフィニオン テクノロジーズ AGは、メンテナンスフリーのモータードライブインバーターにより、ロボット工学、自動化業界をサポートします。.XTテクノロジーを駆使した新しいCoolSiC™MOSFETに、1200V用に最適化されたD2PAK-7SMDパッケージを導入することで、自然空冷が可能になります。
シリコンベースのソリューションと比較して最大80%の損失を削減でき、冷却ファン、関連設備が不要となります。またサーボドライブソリューションや小型充電インフラストラクチャなどのSMDデバイスを利用するアプリケーション、産業用電源などにおいて、さまざまな電力定格で高効率を実現します。
  
インフィニオンのインダストリアルパワーコントロール(IPC)事業部のプレジデント、ピーター バーウァー(Peter Wawer)は次のように述べています。
「冷却ファンのない自動化ソリューションは、メンテナンスの労力と材料の節約に関して、新しい未来を切り開きます。当社はCoolSiCトレンチMOSFETチップと.XTテクノロジーを組み合わせることにより、小さなパッケージフォームファクタの放熱性およびサイクル能力を強化しました。これにより、モータ内またはロボットアーム内へのドライブをコンパクトに蓄積することもできます」
  
サーボドライブは、製造装置モータを「活性化」させます。SiC MOSFETの抵抗性導通損失や完全に制御可能なスイッチング過渡現象は、製造装置モータの負荷プロファイルに完全にマッチします。
IGBTソリューションと同じEMCレベルである5~8 V/nsのdv/dtの場合でも、システム損失を80%に削減することが可能です。新しいCoolSiC MOSFET SMDデバイスは、3μsの短絡耐量時間を持ちます。これにより、比較的小さなインダクタと短いケーブルを使用するサーボモータの要件を満たすことができます。
  
新しいラインアップは30mΩから350mΩを定格としています。.XTテクノロジーにより、標準パッケージと比較して、チップとパッケージの相互接続を通じる追加の30%の損失が許容できます。CoolSiC .XTラインアップは、クラス最高の放熱性とサイクル性能を示し、標準テクノロジーと比較した場合、最大で14%高い出力電流、2倍のスイッチング周波数、10~15K低い動作温度を実現します。
  
供給状況
D2PAK-7パッケージの1200V CoolSiC MOSFETは今すぐご注文いただけます。SMDパッケージラインアップを650 Vにまで拡張し、2021年に18を超える新製品(RDS(on)25~200mΩ)をエンジニアリングサンプルとして提供させていただく予定となっております。詳細につきましては、www.infineon.com/coolsic-mosfetをご確認ください。