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英国のマルチタッチセンサー会社ザイトロニックがタイで名誉ある契約を獲得
2020.11.16 5:37 pm
タッチテクノロジーのイノベーターである英ザイトロニック・ディスプレイ(英ニューカッスル)は、オブジェクト認識機能を備えた特許取得済みのマルチタッチ投影静電容量技術(MPCT™)が、タイのインタラクティブ・テーブルへの組み込みに選択されたことを発表しました。バンコクで不動産マーケティングのアセットとして使用されているこの55インチのタッチスクリーンにより、不動産購入者は、シンハ・エステートの高級ESSEアソークコンドミニアムのアパートをバーチャル的に訪問することができます。
最近に不動産へ参入したシンハ・エステートは、購入者の方達の主な問題点の1つが不動産情報にアクセスしその詳細情報を取得する事に時間が掛かっているという事にすぐに気づきました。400を超える住宅ユニットから構成される最新の55階建ての高層ビルに、同社は購入者に「すごい」と思われるユーザ体験を追加する販売ツールを作成することも望んでいました。
シンハ・エステートは、タイのトップ不動産グループ向けのマーケティング用ソフトウェアとサービスを提供する会社であるDECメディアにアプローチしました。その会社は以前、バーチャルリアリティルームビューアーを開発し、多くの点で顧客体験の向上に役立ちましたが、追加情報を提供するには、よりインタラクティブなものが必要になります。ザイトロニックのローカルパートナーであるアテネ・コミュニケーションと相談した結果、「オブジェクトタッチ」というコンセプトが浮かび上がりました。
その結果として、ザイトロニックの55インチのZyFilm®マルチタッチフィルムを使用するタッチテーブルが開発されました。このマルチタッチフィルムは、約90インチまで任意のサイズとフォーマットで利用でき、柔軟でフィルを巻く事が出来る、投影型静電容量式タッチセンサーです。アテネは、テーブルの表面を形成するガラスパネルの背面にタッチフォイルをラミネートし、その下にディスプレイを取り付けました。この新型オブジェクト認識テクノロジーは、関連するZXY500™タッチコントローラーのファームウェアに搭載されています。
アテネ・コミュニケーションの最高経営責任者および創設者のスタット・ウィチャイカムマ氏は、次のように述べています。
「タッチテーブルで使用する場合、オブジェクト認識テクノロジーは、ユーザがタッチスクリーンを操作するための斬新な方法を提供します。それぞれ異なる誘電性形状を持ったオブジェクトは、詳細な計画からビデオコンテンツまで、画面に表示されるさまざまなコンテンツにリンクしています」
シンハ・エステートのプロジェクトコーディネーターのケドワディー・ジェラデチャタム氏は、次のように述べています。
「このテクノロジーのおかけで、適切にデザインされたオブジェクトをタッチスクリーンの表面に配置することができます。そのオブジェクトを回転させることにより、すべての関連情報を自動的に表示できます。例えば、コンドミニアムとそのレイアウトのバーチャルツアーを行う事ができ、仮想の窓から外を眺めれば、昼と夜問のバンコク全体の素晴らしいパノラマビューを見ることができます。これは、お客様と我々が提供するプロジェクトをより深く結びつける素晴らしい方法です」
ザイトロニックのオブジェクト認識ソリューションの主な利点は、画面が複数のタッチに応答し続けますが、センサーの表面に配置された未登録のオブジェクトで、ベースに必要な「タグ」がないものは無視されます。なので、テーブルに接触する袖、コップ、ペンやカバン等も同様に無視されます。
アテネのソフトウェア開発チームは、ザイトロニックのオープンソースであるオブジェクト認識のプロトコルを採用し、DECメディアと密接に働き、販売キットのアプリケーションとコンテンツを開発しました。そうすることで、アテネはDECメディアとシンハ・エステートに、初期設計のブレーンストーミング、ハードウェアの設計と構築、ソフトウェアの作成から最終的なインストレーションまでと言った、完全なターンキーソリューションを提供することができました。