SOLUTION
NXPとアマゾン ウェブ サービス(AWS)がコネクテッド・カーによる新たな機会を創出
2020.11.20 1:43 pm
クルマのエッジ-クラウド間コンピューティング・ソリューションにより自動車業界の新たな収入機会を実現
NXP Semiconductorsはコネクテッド・カーの機会拡大にフォーカスした、アマゾン ウェブ サービス(AWS)との戦略的パートナーシップを発表しました。
この協力の目的は、新たなクラウド型サービスにより自動車メーカーとビジネス・パートナー、消費者にメリットをもたらす次世代自動車向けのセキュアなエッジ-クラウド間コンピューティング・ソリューションを提供することです。
自動車業界のフォーカスが馬力からコンピューティング・パワーに移行する中で、将来のクルマのイノベーションをけん引するのはデータです。こうした転換は、貴重な車載データの提供と、新たなデータ主導型サービスによる収入増大のための可能性を拓きます。
クルマ全体のリアルタイム・データへのアクセス拡大、クラウド・サービスに対するセキュアなコネクティビティ、高効率機械学習(ML)により、コンピューティング・パワーへの移行が加速するとともに、遠隔アップデートを通じて全寿命にわたり機能を継続的に向上するインテリジェントなクルマが実現します。
自動車業界は未来のコネクテッド・カーの有望なサービスを実現するために、クラウドとのセキュアな協調動作が可能で、クルマ全体のデータへの中央管理型アクセスを提供する新しい種類のコンピューティング・ソリューションを必要としています。AWSエッジ/クラウド・サービスと、NXPのサービス指向ゲートウェイ向け新S32G車載ネットワーク・プロセッサの統合により、こうした課題に対応できるようになります。
NXPの上級副社長兼車載プロセッシング担当ゼネラル・マネージャーのHenri Ardevolは、次のようにコメントしています。
「NXPはAWSと協力し、車載データの価値の可能性拡大とエッジ-クラウド間サービスの活用により、車載分野のお客様のデジタル・トランスフォーメーションを加速できることを嬉しく思います。機械学習やOver-the-Air(OTA)アップデートの使用により、新たな車載データや継続的な機能向上が実現し、クルマの全寿命を通じた大幅な改善が可能になります」。
リアルタイムな車載データにより、多数の新たなユースケースやサービスが実現します。例えば、自動車メーカーにとって、修理が必要になる前に部品故障の可能性のモニターが可能になり、コストのかかる保証修理やリコールの防止、サプライチェーンの最適化、ディーラーへの来店の最小化によるカスタマー・エクスペリエンスの向上が実現します。
モビリティ企業や保険会社は活用できるデータの拡大によって新たなビジネス・モデルを確立し、クルマの状態や運転挙動に応じたコスト削減メリットをドライバーに提供できます。
車載センサや他のデータを活用し、車内やクルマの周囲を遠隔で見ることが可能になり、利便性、安全性、セキュリティが向上することから、自動車メーカーは新たなユーザー・エクスペリエンスや機能を創出する魅力的なサービスを提供できるようになります。
NXPのS32Gプロセッサは車載/クラウド・データの処理や保存のためにAWS IoT GreengrassとAWS IoT Coreを、最適化したMLモデルの構築、トレーニング、展開のためにAmazon SageMakerとAmazon SageMaker Neoを活用しています。
クルマのディープ・ラーニング(深層学習)推論をサポートしているのは、NXPのASPICE認証済みeIQ Autoツールキットです。S32GプラットフォームはAWS IoT Greengrass向けに認証済みで、車載分野のお客様の技術革新を可能にするYoctoメタレイヤー・サポートも提供されています。