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NXPが安全な車載高性能コンピューティング向けBlueBox 3.0開発プラットフォームを発表

2021.1.14  2:00 pm

NXPが安全な車載高性能コンピューティング向けBlueBox 3.0開発プラットフォームを発表

NXPのLayerscapeプロセッサは前世代プラットフォームに対しプロセッシング性能を2倍に向上し、新しい車載アーキテクチャの要求に対応

NXP Semiconductorsは、フラッグシップとして安全な車載高性能コンピューティング(AHPC)開発プラットフォームの新しい拡張版であるBlueBox 3.0を発表しました。
BlueBox 3.0はソフトウェア・アプリケーション開発と検証向けに設計されたもので、自動運転のほか、コネクテッド・ビークルの技術を革新し進化する車載アーキテクチャにフレキシブルに対応します。BlueBox 3.0はセントラル・コンピューティング・モジュール、機能安全対応統合型高性能プロセッサ、拡張I/Oコネクティビティのほか、KalrayのMPPAプロセッサ・ベースPCIeカードによる拡張機能を組み合わせて、ヘテロジニアス・コンピューティングを利用したアクセラレーションを可能にするシステム開発サイクルの迅速化と開発期間そのものの短縮を可能にするソリューションを提供します。
  
自動車メーカーは開発の重点を、完全自動運転車実現のチャレンジから、コンピューティング・パワーの活用をより即時的で実用的な面でクルマの差異化に使う方向に移行してきています。例えば“ユーザーが定義できる自動車”により、お客様は今日のスマート接続デバイスのように新しい機能を車両に追加できるようになります。これらに対応するため、NXPのBlueBox 3.0はクルマの差異化、より安全なL2+自動運転車の量産といった、これらに関連する必要な車載ネットワーキング・アーキテクチャへの対応をサポートする、機能豊富な開発基盤を設計者に提供します。
  
NXPの車載プロセッシングのeコックピット/ADASグローバル・プロダクト・マーケティング担当ダイレクタのArnaud Van Den Bosscheは、次のようにコメントしています。
「ドメイン/ゾーン・アーキテクチャに向けた車載アーキテクチャの進化をけん引するのは、“ユーザーが定義できる自動車”の実現に関連したより複雑な技術ニーズへの対応です。例えばゾーン・アーキテクチャは、クルマに搭載する高性能コンピューティングにサーバー型アプローチをもたらすことになります。NXPのBlueBox 3.0はこうした新しい車載ネットワーキング・アーキテクチャによる技術革新を実現する設計基盤を提供し、迅速な開発活用を可能にします」。
  
BlueBox 3.0はNXPの16コアLayerscape LX2160Aプロセッサの使用により、前世代のBlueBoxと比較してプロセッシング性能を2倍に向上しました。この性能向上と拡張I/Oインターフェースの組み合わせにより、新しい車載アーキテクチャ向けのインテリジェンスとコネクティビティを大幅に向上します。プロセッシング機能は先進的なセンサ・フュージョン・アプリケーション向けのレーダー、ビジョン、LiDARシグナルパスに対応可能です。さらに、認知、予知、パスファインディング機能、進化するコネクテッド・サービスに使用可能なKalrayのCoolidge™ MPPA®(超並列プロセッサ・アレイ)プロセッサにより、AI/MLアクセラレーション向け拡張オプションを提供します。
  
NXPのBlueBox 3.0プラットフォームはS32Gプロセッサを統合しており、それによってシステムレベルのASIL D適合に向けた信頼性の高いセーフティ・プロセッシング/チェッキング機能とセキュアな車載ネットワーキングを同時に提供します。NXPは安全性に関する長年の経験やノウハウを活かし、システム設計者のための緊密なパートナー・エコシステムの共同の取り組みを活用する安全車載高性能コンピューティング・イニシアチブをリードしてきました。BlueBoxはこのイニシアチブの中心となるセントラル・プロセッシング/コネクティビティ・ハブです。
  
NXPとKalrayは緊密な協力を通じ、KalrayのMPPA®プロセッサを統合したBlueBox 3.0ソフトウェア開発環境(SDE)を提供します。この協力により、安全で信頼性が高くスケーラブルなAHPCソリューション向けの共通ハードウェア/ソフトウェア・プラットフォームが実現しました。Kalrayのほかにも、BlueBox 3.0は強力なパートナー・エコシステムによりサポートされており、エンジニアによる迅速な製品立ち上げを可能にします。BlueBox 3.0のパートナーとしてdSPACE、Embotech、Edge Case Research(ECR)、eProsima、Green Hills Software(GHS)、Intempora、マイクロンテクノロジー、MicroSys、Real-Time Innovations(RTI)、Terakiと協業しています。
  

BlueBox 3.0が開発者に提供する利点

  • フレキシブルでスケーラブルなプラットフォームにより、設計製品の性能と可能性の拡大を可能に
  • 豊富なオンボードI/Oコネクティビティの活用により、設計者はレーダー、ビジョン、LiDARセンサ機能の容易な追加や変更が可能に
  • KalrayのCoolidge™ MPPA®など、アクセラレーション・ソリューション向けのBlueBox 3.0 SDEやNXPのeIQ Auto機械学習ツールキットで提供される統合やサポートを活用することにより、進化する性能ニーズへの対応が可能に
  • BlueBox 2.0からのスムーズで一貫した開発パスと、スケーラブルなプロセッシング機能とソフトウェア互換性により、多数のユーザーが定義したアプリケーションや自動車のシステム設計の開発と向上が引き続き可能に

エコシステム・パートナーの詳細
https://www.nxp.com/company/blog/it-takes-collaboration-to-support-bluebox-3-0-nxps-platform-for-safe-automotive-high-performance-computing:BL-BLUEBOX-3-0
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