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ルネサス エレクトロニクスのIoT向けマイクロコントローラ・エコシステムに、クリプト クオンティークのQuarkLinkセキュリティプラットフォームを採用

2021.2.9  2:51 pm

英クリプト クオンティーク(Crypto Quantique)は、大手半導体メーカーのルネサス エレクトロニクス株式会社が、同社のセキュアなマイクロコントローラ・エコシステムにCrypto Quantiqueの汎用型IoTセキュリティプラットフォーム「QuarkLink」を採用すると発表しました。QuarkLinkはルネサスのRA、RX、RZマイクロコントローラ製品ファミリのうち、Secure Cryptographic Engine(SCE)およびTrusted Secure IP(TSIP)ブロックを使用するデバイスをサポートします。
   
ルネサスのユーザーは、実績あるCrypto Quantiqueの暗号化APIを利用したQuarkLinkプラットフォームが導入されることで、マイクロコントローラに組み込まれているRoT(ルートオブトラスト)をサーバーに迅速かつ安全に接続できるようになります。膨大なデバイスのオンボーディングが数秒で自動的に行われることで、セキュリティを損なうことなく、他のソリューションで発生するスケーラビリティの問題が解消されます。

   
QuarkLinkは、セキュアなファームウェアと暗号鍵のプロビジョニングを行い、続いて1つまたは複数のプラットフォームへのオンボーディングを、自動的にセキュアかつ同時並行で実施するといった、プロセスのあらゆる側面に対応します。QuarkLinkがサポートするクラウドサービスとして、現在はAWS、Microsoft、Mosquitoがあり、今後さらに追加されていく予定です。また、QuarkLinkはセキュリティ監視、ファームウェア暗号化、OTA(Over-the-air)での署名並びに安全なアップデート、証明書と鍵の更新・失効を管理します。
   
ルネサスで、グローバル事業開発担当シニアディレクターを務めるMohammed Umar Dogar氏は、今回の協力関係の背景について、次のように述べてしています。
「ルネサスのセキュアなマイクロコントローラにCrypto Quantiqueのソフトウェアを組み合わせることで、広範なIoT用途に対応する、エンド・ツー・エンドの強固なセキュリティソリューションが実現します。またCrypto QuantiqueのハードウェアIPは、次世代型デバイスに対応する非常に高度なセキュリティを可能にするものです」
    
今回の合意について、Crypto QuantiqueでCEOを務めるShahram Mossayebi博士は、次のように述べています。
「半導体産業はここ何年か、IoTの展開に求められるセキュリティとスケーラビリティの両立に苦慮してきました。そうした課題に、セキュアなマイクロコントローラによって最前線で挑んできたのがルネサスです。同社の取り組みを、Crypto Quantiqueのテクノロジーがさらに押し進めることができればと思います」