SOLUTION
キーサイトがIoTデバイスのバッテリー寿命を最適化する新しいイベントベースパワー解析ソフトウェアを提供
2021.4.6 12:56 pm
IoTデバイスの消費電力をサブシステムレベルまで解析可能
イノベーションを加速し、あらゆるものが安全につながる世界を実現する高度な設計と検証ソリューションを提供するキーサイト・テクノロジーズ・インク(米国カリフォルニア州サンタローザ)は、消費電力をサブシステムレベルまで解析することにより、IoTデバイスのバッテリー寿命を最適化できる新しいイベントベースパワー解析ソフトウェアを発表しました。
携帯機器のバッテリー寿命は重要ですが、バッテリー寿命を最適化することは時に難しく時間がかかる場合があります。研究開発および設計検証を行うエンジニアは、ハードウェアサブシステムによる消費電力を把握し、さまざまな状況や気候条件を想定して、IoTデバイスがどのように動作するかを解析する必要があります。バッテリー寿命の最適化に必要なハードウェア設計、ソフトウェアやファームウェアの変更を特定し、それぞれの設計変更点の効果を繰り返し検証する必要があります。
エンジニアは、キーサイトのX8712AソフトウェアとKS833A2Aイベントベースパワー解析ソフトウェアを使用し、IoTデバイスの消費電力を解析することができ、サブシステムレベルまでのIoTデバイスの動作状況、さらに充電消費プロファイルを正確に表示することができます。また、キーサイトのPathWaveソフトウェアを介した可視化ツールや、測定およびデータ収集機能を備えた連続データロギングモードを提供しており、ユーザーは最長8日間分のデータを捕捉することが可能になり、多くの動作サイクルにわたりデバイスの動作状況や充電消費プロファイルを把握することができます。
キーサイトのGeneral Electronics Measurement businessのバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるTan Boon Juanは、次のように述べています。
「当社のイベントベースパワー解析ソフトウェアの機能強化により、X8712A IoTデバイスバッテリー寿命最適化ソリューションは3つのデータ捕捉モードを提供します。これらのモードでは、信頼性の高い情報を捕捉し、高速イベントを解析でき、特定の測定期間を定義し、膨大なデータを捕捉できます。ユーザーは、これらのモードを組み合わせることで、IoTデバイスの動作をより深く理解することができます。さらに、十分な情報に基づいた設計上の決定を行い、電力を効率よく管理し、長いバッテリー寿命を実現するためにデバイスを最適化することが可能です。」
キーサイトのX8712Aソフトウェアは、単一/トリガー/連続のデータ捕捉モードを使用して、サブシステムレベルまでの消費電流プロファイルを表示することができ、デバイスが消費する電力量を判断し、設計の弱点を迅速に検出することが可能です。
キーサイトのKS833A2Aソフトウェアには、次の主要な利点があります:
- アンペア(A)からナノアンペア(nA)までの電流レンジをシームレスに切替える特許取得済みのテクノロジーにより、IoTデバイスがアクティブ/アイドリング/スリープのモードを移行する際に使用するダイナミックな消費電流を数日間にわたり捕捉でき、充電消費プロファイルの概要を作成。
- 充電消費プロファイルとサブシステムのRF/DCイベントの自動関連付けを実行、数日間にわたるデータ測定と収集を実施し、測定後の解析を簡素化するグラフィック表示を提供。
- 充電消費プロファイルに基づいてバッテリー寿命を自動計算して、手動計算の手間を省き、解析時間を短縮。
- 簡単な再テストで設計変更やバッテリー寿命への影響を検証。
消費電流の改善を系統的かつ客観的に定量化して、異なるソフトウェア、ファームウェア、およびハードウェアのビルドの動作を比較。