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キーサイトが次世代メモリ設計向けの包括的なデザイン・テスト・ワークフローを発表

2021.5.31  5:59 pm

キーサイトが次世代メモリ設計向けの包括的なデザイン・テスト・ワークフローを発表

シミュレーションソフトウェアにより、DDR5、LPDDR5、GDDR6メモリシステムの設計時間を短縮し、製品開発のリスクを低減

キーサイト・テクノロジー株式会社(東京都八王子市)は、「PathWave Advanced Design System (ADS) 2022」を発表しました。これは、DDR5(Double Data Rate5)、LPDDR5(低消費電力DDR5)、GDDR6(グラフィックDDR6)のメモリシステムの設計時間を短縮し、製品開発のリスクを低減する包括的なワークフローソリューションです。
   
クラウドコンピューティングから自律走行車まで、より高速なメモリインタフェースの需要が急増しています。DDR5、LPDDR5、GDDR6などの高速インタフェースでは、メモリチップのレシーバーにイコライゼーション機能が搭載されており、プリント基板(PCB)を通過する際に劣化した信号を回復します。ハードウェアエンジニアは、メモリバス設計におけるシグナルインテグリティー問題のリスクを最小限に抑える必要があります。そのためには、イコライゼーション後のシグナルインテグリティーを予測し、設計をプロトタイプ化し、性能をテストする機能が必要になります。
   
キーサイトの次世代メモリ向けデザイン・テスト・ワークフロー「PathWave ADS 2022」により、ハードウェアエンジニアは製品化までの時間を短縮し、高性能で信頼性の高い最終製品を提供することができます。PathWave ADS 2022のMemory Designerは、以下の設計上の課題に対応します:

  • 柔軟なイコライゼーションと外部クロック入力を使用し、DDRトランスミッターとレシーバー両方の高度なシミュレーションモデルを生成することで、トランスミッターとレシーバーの動作を正確にモデル化。
  • アダプティブイコライゼーションを用いて、データリンクのシグナルインテグリティーを最適化する設定を見つける高度なシミュレータにより、イコライゼーションの設定を最適化してデザインマージンを予測。
  • 標準的なビットエラーレートまでアイクロージャを予測することで、アイマスクに対するマージンを定量化し、アイマスクに対する残りのマージンをレポート。
  • バッチシミュレーションリストを作成して、可能性のあるすべての設計パラメータをスイープし、合格/不合格の構成をスプレッドシートデータとしてレポートするDesign Exploration機能で不合格条件を発見。
  • シミュレーションされた信号波形で自動コンプライアンスレポートを実行し、一貫性のある測定科学手法を活用して問題を早期に特定し、潜在的な修正方法を効率的に試行することで、設計からテストまで、自信を持ってデザインのサインオフが可能。

Xilinx社システムメモリSI担当ディレクターのThomas To氏は、次のように述べています。
「PathWave ADSの最先端のシグナルインテグリティーシミュレータは、Xilinxの高度なメモリシステム開発に役立っています。キーサイトとの連携により、当社はお客様のメモリシステムを最適化することができます。」
   
キーサイトのInternet Infrastructure GroupのStrategic Planning担当ディレクターであるBrig Asayは、次のように述べています。
「DDR5は革新的な技術であり、設計者はシミュレーションと測定のアプローチを再評価する必要があります。キーサイトが持つDDR5のシミュレーションと測定技術の両方に関する専門知識により、私たちはお客様がこの技術ハードルを乗り越えるためのサポートを提供し、最短で設計を成功へと導くことができます。」