SOLUTION
Microchipが各種画面形状に対応可能なmaXTouch®タッチスクリーン コントローラを発表
2021.12.1 1:59 pm
今日、車載市場はより大きく、様々な寸法と形状のタッチスクリーンを求めています。Microchip Technology Inc.(日本法人: 東京都港区浜松町)は本日、新しいmaXTouch®タッチスクリーン コントローラMXT1296M1Tを発表しました。本製品を使うと、様々なアスペクト比の車載向けタッチ ディスプレイを設計できます。本製品は、自動車メーカーが求める機能安全サポートも備えています。
MXT1296M1Tは、一般的な8:3の車載アスペクト比を含む1:1~5:1のアスペクト比の画面に合わせて駆動および受信タッチチャンネルを設定できます。これにより、高価な大型タッチ コントローラを使わず効率的にタッチチャンネルを使えます。さらに、1つのPCB設計で複数のタッチセンサ アスペクト比に対応できるため、開発と検証にかかる工数を低減できます。MXT1296M1Tではパラメータによるセンサ チャンネルの設定変更が可能です。これにはファームウェアの変更が不要であり、設計リスクの低減と開発期間の短縮が期待できます。
「車載ユーザ インターフェイスにおいてタッチ ディスプレイが一般的となり、自動車メーカーはインテリア デザインに合わせるため、またブランド アイデンティティを強調するために、様々な形状のディスプレイを使うようになりました」とMicrochip社ヒューマンマシン インターフェイス部門ディレクターのClayton Pillionは述べています。「車載向けタッチスクリーン コントローラのリーディング サプライヤとしてMicrochip社は、独自機能およびISO 26262機能安全を実装するにあたって、優れた診断機能が重要である事を理解しています。」
maXTouchタッチスクリーン コントローラの新製品であるMXT1296M1Tは、同時に動作する2つの通信インターフェイスを備えています。これらのインターフェイスによって、タッチ情報とローカルMCU(マイクロコントローラ)への接続のためのLVDSビデオリンクのバックチャンネルにブリッジなしで接続できます。このブリッジレス回路方式はタッチレイテンシを低減させ、ユーザ体験を向上させます。また、maXTouchソフトウェア ドライバと完全に互換です。このドライバはLinux®、Android™、QNX®等の主要な車載オペレーティング システム向けに提供しています。適切なローカルMCUに接続した場合、2番目のインターフェイスは以下を提供します。
- CANバスまたは10BASE-T1S車載Ethernetリンク経由のヘッドユニットへの冗長リンクによるシステムレベルの機能安全性の向上
- 静電容量式キーのレポート、タッチセンサのライブ診断、外部およびカスタム後処理向け生データ等、maXTouchタッチスクリーン コントローラ機能のローカルアクセスおよび制御
- Microchip社のTrustAnchor100コンパニオン チップを使ったOTA (Over-the-Air)およびセキュア ファームウェア更新機能
MXT1296M1Tは、タッチ コントローラおよび接続されたタッチセンサの動作の整合性を常時確認するため、機能安全に関する各種機能を備えています。FMEDA(故障モード影響診断解析)と機能安全マニュアルは、ISO 26262規格に準拠したASIL-B (Automotive Safety Integrity Level B)アプリケーション向けシステムの設計、構築、認証を容易にします。
MXT1296M1Tを使うと、送信波形を高分解能で制御してRF放射を低減してラジオまたはRFIDシステムとの干渉を回避できます。車載ディスプレイのサイズが大きくなるにつれ、投影型静電容量式タッチによるRF放射も増加傾向にあります。振幅、周波数、帯域幅に対する放射の制限値は自動車メーカーごとに異なります。MXT1296M1Tは内蔵の専用64レベルDAC (D/Aコンバータ)を使って送信線路上の波形を精密に整形します。これにより、周波数応答を精密に制御し高調波放射を抑制して自動車メーカーが定義した制限値を満たすことができます。
Microchip Technology社
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