Microchipが宇宙グレード スタンダード ノンハイブリッド電源コンバータ ファミリに28 V入力の耐放射線製品を追加

宇宙システムの設計においては、従来のハイブリッド型電源コンバータを使用している限り、標準電圧以外の電圧をサポートする事、機能を追加する事は困難です。Microchip Technology Inc.（日本法人: 東京都港区浜松町）は本日、ハイブリッド型ソリューションのコスト、複雑さ、カスタマイズに関する課題を解消すべく、ディスクリート部品ベースの宇宙グレードDC/DCコンバータ ファミリに28 V入力、50 W耐放射線（Radiation Tolerant）製品を追加しました。
　　　　　　
「28 V入力SA50-28を使うと、システム開発がシンプルかつ迅速となります」とMicrochip社ディスクリート製品部門副社長のLeon Grossは述べています。「SA50-28は他社製宇宙グレード電源コンバータより電圧、電流等の要件を満たすためのカスタマイズが容易です。宇宙システム設計の柔軟性が向上し、サイズ、コスト、複雑さを低減できます。」
　　　　　　
SA50-28は表面実装型ディスクリート部品とノンハイブリッド アセンブリ プロセスを採用した唯一の民生品28 V入力RT電源コンバータです。他社製の既製品宇宙グレード電源コンバータではなく、パラメータをカスタマイズしたSA50-28デバイス1個を使う事で、複数デバイスと関連回路を必要とするハイブリッド ソリューションのサイズ、重量、複雑さにまつわる問題を解消できます。
　　　　　
SA50-28はシングルおよびトリプル出力構成で3.3/5/12/15/28 Vを含む9種類の標準出力を備えた20～40 V入力、50 W品を提供します。これらのデバイスは、ハイブリッド型電源コンバータ製品と比べて短期間かつ低コストで、厳しいシステム電力要件に合わせてカスタマイズ可能です。また高効率、低出力ノイズ、出力制御、過電圧保護、外部同期、-55～+85 ℃のレンジ全体で定格電力動作（+125 ℃までリニアにディレーティング）が特長です。
　　　　　
SA50-28は、拡充を続けるMicrochip社製宇宙グレード ノンハイブリッド電源コンバータ ファミリの一部で、2021年2月に発売された耐放射線強化（Radiation Hardened） SA50-120電源コンバータ ファミリに追加される製品となります。SA50-28を使う事で、実証済みフライトヘリテージを持った市販既製の部品を利用できます。実証済みの市販既製品（セラミックまたはプラスチック パッケージ）を使って開発を始め、従来のQML （Qualified Manufacturers List）よりも低いスクリーニング レベルで開発を迅速にスケールアップできるようにする事で、認定宇宙システムの開発期間を短縮、リスクを低減できます。
　　　　　　
在庫/供給状況
耐放射線SA50-28ファミリの量産とサンプルの受注は本日より開始いたします。プロトタイプ グレード品は在庫から提供いたします。また、宇宙グレード品と同性能の非耐放射線（Radiation Tolerant）エンジニアリング サンプルを低コストで提供いたします。通常、ハイブリッド型製品より短納期で、ロット ペナルティはありません。SA50-28はぜひMicrochip社製FPGA、高信頼性RHパワー半導体、宇宙グレード タイミング デバイスと組み合わせてお使いください。
　　　　　
詳細
https://www.microchip.com/en-us/products/power-management/dc-dc-converters-and-voltage-regulators/radiation-hardened-isolated-dc-dc-converters