エーアイシルク社が導電性繊維製品のリファレンス・デザインとしてアナログ・デバイセズのアナログ・フロントエンド「AD5940」採用

想像を超える可能性を実現するアナログ・デバイセズ株式会社（東京都港区）は、エーアイシルク株式会社（宮城県仙台市）が開発する導電性繊維「LEAD SKIN®」を使用した、導電性繊維センサー機器のリファレンス・デザインとして、アナログ・デバイセズのインピーダンス測定用に設計されたアナログ・フロントエンド「AD5940」が採用されたことを発表しました。
　　　　　
エーアイシルクの高機能な導電性繊維「LEAD SKIN」は、スポーツ、医療、産業、ロボティクスなど幅広い分野に対して新しいセンサーを提案する製品です。導電性繊維を活用することにより、繊維の形状や表面の物理的な変化を電気インピーダンス計測により高精度に計測することで、対象物質の表面および内部の変化の数値化が可能となり、ウェアラブルや産業向けセンサーとしての活用が期待されます。
　　　　　
今回採用されたアナログ・デバイセズのアナログ・フロントエンド「AD5940」は、インピーダンス測定などの電気化学ベースの高精度の測定技術を必要とするポータブル・アプリケーション向けに設計された、高精度かつ低消費電力のアナログ・フロントエンドです。エーアイシルクの導電性繊維を計測するための専用センサー機器（デバイス）を用意しています。
　　　　　　
エーアイシルク株式会社代表取締役社長の岡野 秀生氏は、次のように述べています。
「天然由来のシルクを染色技法で導電性機能を持せる研究開発から事業を始め、現在ではポリエステルなどの合成繊維にもコーティングして導電性繊維を生産できるようになりました。更なる市場要求に応えるため、2021年10月より、量産工場での「LEAD SKIN」生産をスタートしています。そして、アナログ・フロントエンド「AD5940」を活用して、医療・健康分野はもちろん、さまざまな分野での応用を簡単に実現できる繊維センサーソリューションをご提供してまいります」
　　　　　　
エーアイシルク社は、本製品を2/16（水）～18（金）に開催されるInnovation Leaders Summit（ILS2022）にて展示します。
https://ils.tokyo/
　　　　
参考出展：LEAD SKIN用インピーダンス計測デバイス（AD5940搭載小型BLE無線モジュール）
基板大きさ：29mm（縦幅）× 66mm（横幅）×　5mm(厚さ)

・LEAD SKINの製品概要
以下の優れた特徴があります。

• 柔らかくしなやかでかつ引っ張りや屈曲の機械的耐性に優れる
• 高く均質で従来よりも高い導電性（1Ω/sq）繊維材料（繊維センサーへ応用）
• 安全、清潔、長寿命(吸水性に優れており屋外使用時の水に濡れても錆びない)
• 低コスト、高機能な導電性繊維（シルク、ポリエステル、不織布、スエード素材）
• 洗濯しても劣化なしに細菌・ウイルスを寄せつけない
• 安全に電磁波をブロックできる

・AD5940の主な特長

• 電気化学計測に最適な高精度アナログ・フロントエンド回路(TIA,ADC,DAC)内蔵
• 信号発生、DFT演算デジタル回路内蔵
• ポータブル向けに最適化された、小型パッケージ、低消費電力・センサー計測のサイクル制御機能

エーアイシルク株式会社について
シルクやポリエステルに特殊加工を施し電極とする技術を活用し、滑らかで肌触りのいい「導電性繊維」を開発してきました。繊維の電極を組み込む肌着などを着用することで心拍等の生体情報を測定することがウェアラブルセンサーをして応用展開を行なってきました。染色の技法で合成繊維や不織布に導電性高分子の液体をコーティングするため量産技術を確立、一昨年の秋に電気刺激ウェアに展開し、市場に販売されています。
http://www.ai-silk.com　
　　　　　
アナログ・デバイセズ
https://www.analog.com/jp