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オンセミがNCP1680 PFCコントローラが2021年PowerBest賞を受賞
2022.2.17 3:36 pm
Electronic Design誌の権威ある賞が、その年の最も優れたパワーエレクトロニクス製品を表彰
インテリジェントなパワーおよびセンシン グ技術のリーディング・サプライヤであるオンセミ(本社 米国アリゾナ州フェニックス)は、市場をリードする臨界伝導モード(CrM)ブリッジレス・トーテムポール力率改善(PFC)コントローラ「NCP1680」が、Electronic Design誌のPowerBest賞を受賞したことを発表しました。この賞は、引き続き非常に困難な年であった2021年に、エンジニアが他より優れた設計を実現することを支援した、非常に限られた数の電子パワー製品を対象とし、その設計の実現に貢献した人々を称えることを目的としています。
オンセミの「NCP1680」の受賞理由は、ミックスドシグナル・コントローラを使用したブリッジレス・トーテムポールPFCの独自の実装により、高性能電源の効率向上、コスト削減、設計の複雑さを軽減する優れたツールといったメリットを、設計者に提供したことです。このコントローラは、最大350Wまでのユニバーサル電源(90-265Vac)で動作する超高密度オフライン電源での使用に最適です。
ブリッジレス方式のトーテムポールPFCトポロジは、240Wの電源に使用される従来のPFC回路で約4Wを損失(全損失の約20%)する入力段のダイオードブリッジを排除し、パワーステージの効率を大幅に向上させます。NCP1680は、PWM(パルス幅変調)スイッチング周波数で駆動する高速スイッチングレグと、ACライン周波数で駆動するセカンドレグの制御信号を供給します。このコントローラは、従来のスーパージャンクションシリコンMOSFETから、SiC(炭化ケイ素、シリコンカーバイド)またはGaN(窒化ガリウム、外リウムナイトライド)トランジスタをベースとするワイドバンドギャップデバイスまで、ほぼすべてのスイッチングデバイスで使用できます。
NCP1680は、新たな電流制限アーキテクチャとライン位相検出メカニズムを採用することで、ブリッジレス・トーテムポールPFCの設計を簡素化します。その制御ループは、バレースイッチングによるコンスタント・オン・タイムCrMアーキテクチャをサポートしています。また、軽負荷動作における今日の世界的な効率基準を満たすために、周波数フォールドバック動作時にバレー同期でターンオンする不連続伝導モード(discontinuous conduction mode、DCM)で動作します。
トーテムポール型PFCを実現するために必要な外付け部品はごく少数であるため、省スペースと低い部品コストを実現できます。また、ホールセンサが不要で、サイクルバイサイクルでの電流制限を実現し、部品点数をさらに削減します。
また、SOIC-16パッケージのNCP1680は、先進的なトーテムポールPFCの設計を迅速に開発・デバッグできる評価プラットフォームの一部として利用できます。
オンセミ
www.onsemi.jp