Electronics Information Service

組込みシステム技術者向け
オンライン・マガジン

MENU

SOLUTION

LeapMindが産官学共同AIチップ開発加速へ向けたプロジェクトへ協力

2022.3.25  6:55 pm

超低消費電力AI推論アクセラレータIP「Efficiera」を搭載した実証チップ「AI-One」にて目標周波数での安定動作を確認

エッジAIのスタンダードを創るLeapMind株式会社(東京都渋谷区)は、 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と、 産業技術総合研究所(産総研)、 国立大学法人東京大学(東京大学)が「AIチップ設計拠点(AI Chip Design Center: AIDC)」で共同で構築を進めている、 AIアクセラレータ開発のための評価プラットフォームにおいて、 AIアクセラレータ提供企業として協力しました。 本評価プラットフォームの実証チップである「AI-One」には、 LeapMindが独自開発した超低消費電力AI推論アクセラレータIP「Efficiera」が搭載されています。
このAI-One評価ボードを使いLeapMindが行った評価結果を、 本日2022年3月25日に行われた第33回AIDCフォーラムにおいて発表しました。
        
AIチップの開発には、 半導体を設計するための高度な技術とともに、 高額な回路設計ツールや検証装置などをそろえる必要があり、 中小・ベンチャー企業などには、 それが研究開発を進めていくうえで大きな障壁となります。
このような状況を踏まえ、 NEDOが、 AIチップ開発加速のためのイノベーション推進事業において、 国立研究産総研、 東京大学と共同で、 AIチップ設計拠点(AIDC)を配置、 半導体設計に必要な共通基盤技術の開発や設計環境の整備を進めています。
         
LeapMindは、 この事業の一環として、 AIDCで進められている評価プラットフォーム構築のプロジェクトに協力し、 当社独自のAIアクセラレータ「Efficiera」が搭載されたSoCを評価プラットフォームとして検証を進めた結果、 目標の周波数での安定動作が確認でき、 また実機によるシステムレベルでの評価を短期間に行うことが可能になりました。
          
LeapMindは、 このプロジェクトから得た知見、 評価結果を製品開発へ役立て、 今後もエッジAIのさらなる普及に努め、 ディープラーニングによる社会課題の解決を目指してまいります。
       
実施事項
・LeapMindのAI processorのIPをAI-One SoCに集積
 - RTLの提供及びSoCへの集積に必要な情報の提供
 - AIDC評価プラットフォームでの機能・性能検証の実施
・AIDC評価プラットフォーム+弊社の技術でIP/SoC/実機の検証を一気通貫に実施
      
Efficiera について
「Efficiera」とは、 FPGAデバイス上もしくはASICデバイス上の回路として動作する、 CNNの推論演算処理に特化した超低消費電力AI推論アクセラレータIPです。 量子化ビット数を1~2ビットまで最小化する「極小量子化」技術によって、 推論処理の大部分を占めるコンボリューションの電力効率と面積効率を最大化するため、 最先端の半導体製造プロセスや特別なセルライブラリを使用する必要がありません。 本製品を利用することで、 家電製品などの民生機器、 建設機械などの産業機器、 監視カメラ、 放送機器をはじめ、 従来は技術的に困難であった電力とコスト、 放熱に制約のある小型機械やロボットなど、 様々なエッジデバイスへディープラーニング機能を組み込むことができます。
製品公式サイトURL: https://leapmind.io/business/ip/
         
LeapMind 株式会社
https://leapmind.io