SOLUTION
NXPが5Gカバレッジ拡大を可能にするマッシブMIMO向けRFパワー・トランジスタの新ファミリ発表
2022.3.30 5:35 pm
NXP Semiconductorsは独自の最新窒化ガリウム(GaN)技術を使用した32T32Rアクティブ・アンテナ・システム向けRFパワー・ディスクリート・ソリューションの新シリーズを発表しました。新シリーズは2.3GHzから4.0GHzまでの全セルラー周波数帯をカバーし、NXPの64T64R無線子局向けディスクリートGaNパワーアンプ・ソリューションの既存ポートフォリオを補完します。これにより、NXPは多入力多出力(マッシブMIMO)5G無線向けに最大のRF GaNポートフォリオを提供することになります。
5Gネットワークが世界で拡大し続ける中、モバイル・ネットワーク・オペレータは人口が極度に集中している都市部だけでなく、人口密度が低い都市部や近郊地域にも32T32R無線子局を増設し、マッシブMIMOのカバレッジを拡大しています。アンテナを32本組み合わせることにより、64本構成に比べてカバレッジのコスト効率が向上し、マッシブMIMOが実現するハイエンドの5G体験の維持を可能にします。
NXPの32T32Rソリューションは64T64Rソリューションと同じパッケージで2倍の出力を提供し、5Gコネクティビティ・ソリューション全体の小型軽量化を実現します。このピン互換性により、ネットワーク・オペレータはさまざまな周波数と出力レベルで急速に拡大を進めることができます。
NXPの副社長 兼 ハイパワー・ソリューション、ラジオ・パワー担当ゼネラル・マネージャーのJim Norlingは、次のようにコメントしています。
「5G導入が世界で拡大し続ける中、ネットワーク・オペレータにはカバレッジ拡大と性能維持の両立が求められています。NXP製品は同じパッケージ・サイズで2倍の出力を提供することから、RFエンジニアは都市部と郊外における目立たない形での設置が容易で軽量小型の基地局を設計できます」。
GaNディスクリート・ソリューションの新シリーズは320W無線子局向けのアンテナ平均出力が10W、ドレイン効率が最大58%です。ドライバと最終段トランジスタが付属しており、アリゾナ州のNXPの新GaNファブで製造され、NXPの高度に線形化可能なRF GaN技術を使用しています。
詳細 http://www.nxp.com/DMSPRODUCTS
・NXPの5G Access Edge製品ポートフォリオ
アンテナからプロセッサまで、NXPはインフラ、インダストリアル、オートモーティブ・アプリケーションにクラス最高の性能とセキュリティを実現する5Gの迅速な展開に向けた堅牢な技術ポートフォリオを提供しています。これらの製品としてはNXPのAirfast RFパワー・ソリューション・ファミリのほか、ワイヤレス・データ・リンク、固定ワイヤレス・アクセス、スモールセル・デバイス向けLayerscapeマルチコア・プロセッサ・ファミリなどがあります。
http://www.nxp.com/5G