SOLUTION
Microchipが宇宙システム設計に使えるCOTSベースの耐放射線シリアル64 Mbit SuperFlash®メモリを発表
2022.4.22 4:44 pm
宇宙向けシステムの設計では、システム開発期間の短縮とコストおよびリスクの低減が求められています。Microchip Technology Inc.(東京都港区浜松町)は、民生用COTSデバイスで設計を始め、後で宇宙用部品認定済みRT(耐放射線)デバイスで置き換える事を提案しています。Microchip社は本日、50 kradのTID(電離放射線総量)耐性を備えた64 MbitシリアルクワッドI/O NORフラッシュメモリ製品をCOTSベースの宇宙向けRT SuperFlash® 製品ファミリに加えました。
「SST26LF064RTは優れたTID性能を備え、幅広い宇宙アプリケーションでSRAMベースFPGAと組み合わせて使える64 MbitシリアルクワッドI/Oメモリ ソリューションです」とMicrochip社の航空宇宙および防衛部門担当副社長のBob Vampolaは述べています。
「SST26LF064RTは、ソフトウェア コードまたはビットストリームの保存用にコンパニオン フラッシュメモリを必要とするLEO(地球低軌道)宇宙コンステレーション等の過酷放射線環境向けのシステムに理想的です。」
Microchip社のSuperFlash NORフラッシュメモリ製品は、従来のスタックトゲート型フラッシュと比べて性能、データ保持性能、信頼性に優れた独自のスプリットゲート セル アーキテクチャを採用しています。衛星搭載コンピュータ、モータ、センサ、ソーラーパネル、配電用等の各種コントローラーで動作している場合でも、バイアスされたフラッシュにより電力管理スイッチングの複雑さを排除して、高いTIDを実現できます。
産業用アプリケーションで実績のあるMicrochip社のRT SuperFlashテクノロジは、64 Mbit SST38LF6401RTでパラレル インターフェイス ソリューションとして提供されてきました。現在は宇宙用としてフライトモデルで利用可能です。今回、SST26LF064RTによりシリアルクワッドI/O 64 Mbitメモリも選択できるようになりました。
Microchip社では、宇宙用部品認定済みSRAMベースFPGAとシリアル64 Mbit SuperFlashデバイスを実装したSST26LF064RT RTフラッシュ リファレンス評価用ボードの使い方を説明した、アプリケーション ノートを提供しています。Microchip社のパラレルSuperFlashメモリと同様にシリアルSuperFlashメモリも、FPGAやArm® Cortex®-M7ベースSAMRH707 RH(耐放射線強化) MCU等のMicrochip社ソリューションと組み合わせてコンフィグレーション メモリとして使えます。また、RT PolarFire® FPGAと組み合わせて使う事でインフライト でのシステム再構成も可能です。
Microchip Technology社
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