SOLUTION
NXPがTrimension UWBレーダー・ポートフォリオのリリースにより超高精細モーション検出を実現
2022.5.31 4:30 pm
超広帯域無線(UWB)レーダーと高精度測距機能を組み合わせた業界初のシングルチップ・ソリューションにより、存在検出、バイタルサイン・モニタリング、ジェスチャ認識用の高感度モーション検知を実現
NXP Semiconductorsは超広帯域無線(UWB)レーダーと高精度測距機能を組み合わせた業界初のシングルチップ・ソリューションを発表し、Trimension™ポートフォリオをさらに拡充しました。UWBレーダーの統合により、デバイスは周りの環境の検知とともに、他のUWB搭載デバイスとの測距が可能になります。そのため、存在検出、バイタルサイン・モニタリング、ジェスチャ認識などのモーション検知をモバイルIoT、車載の各アプリケーションに容易かつコスト効率良く導入できます。
UWBレーダーによる超高精度モーション検出はスマートホーム市場と車載市場の両方で先進的な安全性と利便性を提供します。例えば、UWBレーダーを搭載した乳児用スマート・モニターは、睡眠中の呼吸を検出し、呼吸パターンに変化があれば保護者にアラートを送信します。車載市場では子供の車内置き去り事故の防止にUWBレーダーの活用が考えられます。車内置き去り事故はNCAPガイドラインと米国Hot Car Actでも後部座席に子供が置き去りにされていることを警告する装置の搭載を義務付けるなど、対策が進められている問題です。
NXP Semiconductorsの上級副社長兼コネクティビティ&セキュリティ担当ゼネラル・マネージャーのRafael Sotomayorは、次のようにコメントしています。
「UWBレーダーによる超高精度モーション検出は後部座席の乳児置き去りを運転手に通知するような重大なユースケースから、ジェスチャでテレビのチャンネル変更をするようなシンプルなユースケースに至るまで、新しいレベルの安全性と利便性を提供します。NXPのTrimensionポートフォリオが拡充され、UWBレーダーと測距機能を兼備するシングルチップ・ソリューションが加わったことにより、IoT、モバイル、車載の各市場のデベロッパーは高精度モーション検出を容易かつ迅速に統合することが可能になります」。
ポートフォリオの拡充によりIoTアプリケーション用Trimension SR160と近日リリース予定のモバイル/車載アプリケーション用Trimensionデバイスが提供されます。どちらもUWBエコシステムの新アプリケーションやユースケースを拡大する新しいデバイスです。
NXP Trimension UWB測距+レーダー・デバイスの特長
- レーダーと測距を両方管理可能。同一ハードウェアを両方のモードに使用し、環境と他のUWB搭載デバイスの両方を検知可能
- 6~8Ghzで動作するため、室内や車内の堅牢なモーション検出に十分な距離で信頼性の高い検知が可能
- 測距ユースケース用に到達角度(AoA)情報を提供し、正確な位置特定を実現
- 位置、距離、速度の高精度データを出力し、呼吸運動などの小さな動きも検出可能
Trimensionファミリ詳細
NXP.com/Trimension