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2022年の半導体前工程装置投資額は過去最高の1090億ドルへ―SEMIが公表
2022.6.14 3:59 pm
SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は6月13日(米国時間)、最新のWorld Fab Forecastレポート(*1)に基づき、半導体前工程製造装置(ファブ装置)への投資額が、2022年に前年比20%増の過去最高となる1090億ドルへ達し、2021年の42%増に引き続き3年連続成長を遂げるとの予測を発表しました。2023年も旺盛な投資が続くことが見込まれます。
SEMIのプレジデント兼CEOのAjit Manocha(アジット・マノチャ)は次のように述べています。「半導体製造装置の世界市場は、SEMI World Fab Forecastに示されるように、はじめて1000億ドルを突破する軌道を進んでいます。この歴史的なマイルストーンの通過は、現在の前例のない成長に感嘆符をつけることになります」
【地域別投資】
2022年の投資を地域別に見ると、台湾が前年比52%増の340億ドルで首位となり、2位には前年比7%増の255億ドルで韓国が、3位には前年比14%減の170億ドルとなる中国が続くことが予測されます。欧州/中東は他地域と比較すると少額となるものの、過去最高となる93億ドルを今年投資することが予測され、前年比176%増と驚異的な成長率になるでしょう。台湾、韓国、東南アジアは、2023年も過去最高の投資額を記録する見込みです。
南北アメリカは2023年に93億ドルの投資があることをレポートは示しており、2022年の前年比19%増に続き2023年も13%増となり、両年とも世界4位のファブ投資市場となるでしょう。
【分野別投資】
SEMI World Fab Forecastレポートによると、世界の半導体ファブ生産能力は、2021年に7%上昇した後、今年は8%増となります。生産能力の拡大は2023年も6%増と継続するでしょう。ファブ生産能力が前回8%増加したのは2010年でしたが、この年の生産能力は200mmウェーハ換算で月産16百万枚であり、2023年に予測される月産29百万枚の半分程度でした。
2022年の設備投資の85%以上を占めるのが、158のファブ/ラインの生産能力拡張です。この比率は2023年に83%と若干減少し、129のファブ/ラインの拡張が予測されます。
予想通り、2022年と2023年の設備投資の大部分は約53%のシェアを持つファウンドリ部門が占め、次いでメモリが2022年に33%、2023年に34%となっています。生産能力の増加についても、この2分野が大半を担うでしょう。
6月に発表された最新のSEMIのWorld Fab Forecastレポート(*1)は、1,400以上のファブ/ラインのデータを収録し、これには2022年以降に量産を開始する133の計画が含まれています。
*1) https://www.semi.org/jp/products-services/market-data/world-fab-forecast
SEMI
www.semi.org