SOLUTION
モレックスが画期的な基板対基板用Quad-Rowコネクターを販売開始、省スペース接続の新標準を確立
2022.6.23 3:11 pm
エレクトロニクスで世界をリードし、コネクティビティの分野で革新を続けるモレックスは、千鳥型回路レイアウトによって従来のコネクターよりも30%の省スペースを実現した、業界初の「モレックス基板対基板用Quad-Rowコネクター」の販売を発表しました。本コネクター(特許出願中)を使用することで、製品開発者やデバイスメーカーはさらなる自由度と柔軟性を獲得し、スマートフォンやスマートウォッチ、ウェアラブル、ゲーム機、拡張現実/仮想現実(AR/VR)デバイスなど、さまざまな小型フォームファクターに対応できるようになります。
「モレックスは、小型化されながらも機能が強化されていくデバイスをサポートすることで、コネクティビティの革新を促進し続けています」とモレックスのマイクロソリューションビジネスユニットのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるジャスティン・カーは語ります。「高密度の基板対基板用Quad-Rowコネクターを活用すれば、デバイスの性能を損なうことなく、より限られたスペースの中により多くの機能やセンサーを取り入れることができます。そのため、モレックスでは新しい接続標準を確立し、スペースの最適化を図っています」(ジャスティン・カー)
業界初、0.175mm ピッチ千鳥型回路レイアウトを採用、かつてない省スペースを実現
基板対基板用Quad-Rowコネクターの初期設計は、モレックスと大手スマートウォッチメーカーの製品開発者との長年のコラボレーションによって推進されてきました。また、モレックスのエンジニアは、フレキシブルプリント回路(FPC)の設計、開発、製造において業界をリードする専門家たちとも協働しています。こういった取り組みが実を結び、0.175mmの信号接点ピッチで4列にわたってピンを配置した、業界初の千鳥型回路レイアウトの実用性がエンジニアリングチームによって実証されました。これにより、高密度な回路接続が可能になり、また、かつてないレベルで省スペースを実現します。
基板対基板用Quad-Rowコネクターは、定格電流3.0Aに対応しているため、小型のフォームファクターで高電力を必要とするお客様の要件を満たすことができます。また、本製品は、標準的な0.35mmの半田付けピッチと合致しており、一般的な表面実装技術(SMT)工程を用いて大量生産を迅速に行うことができます。大量生産時や組み立て時にピンが破損するのを防止するために、内部アーマーやインサートモールド型の電力ネイルが採用されており、信頼性の高い堅牢な性能が保証されています。また、アライメントが広く使いやすいため確実な嵌合が実現可能で、故障率も低くなっています。
大量生産と多様なアプリケーションの組み合わせ
2020年以降、5000万個以上のQuad-Rowコネクターが出荷され、世界で最も流通しているスマートウォッチにも対応しています。製造設計の細部にまで配慮が行き届いているため、迅速な大量生産が可能になります。コネクターはより大きなリールサイズにも対応しており、生産効率が向上し、歩留まり率も改善されます。
また、小型で信頼性の高い基板対基板用Quad-Rowコネクターは、より小さくなったPCBやフレックスアセンブリを必要とするさまざまなアプリケーションに適しています。製品の小型化ニーズに対応できるようになったことで、AR/VR、自動車、通信、消費、防衛、IoT、医療、ウェアラブルなど、さまざまなアプリケーションを活用する機会が無限に広がっています。
モレックスコンシューマー&コマーシャルソリューションズ
これまでに重要性の高い接続を実現してきたモレックスの対応範囲は、モバイルデバイスのエコシステム全体にまで広がっており、5G、mmWave、RF、シグナルインテグリティ、アンテナ、電力、カメラ、ディスプレイなど、さまざまなテクノロジーにおける専門性が実証されてきました。モレックスは、精密性の高い小型化製品を大量生産することで、ダイナミックな市場の要求に応え、現時点で最小、最高密度、最先端のコネクターを主要モバイル機器メーカーやサプライヤーに提供しています。
モレックス
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