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アナログ・デバイセズが業界初の3D深度検出および視覚システム向け高分解能モジュール発表
2022.6.28 6:48 pm
アナログ・デバイセズは、業界初の3D深度検出および視覚システム向け高分解能、工業用品質の間接タイム・オブ・フライト(iToF)モジュールの新製品「ADTF3175」を発表しました。ADTF3175モジュールは、カメラやセンサーが3D空間を1メガ・ピクセル分解能で捉えることを可能にし、工業用オートメーションからロジスティックス、ヘルスケア、拡張現実(AR)に至るまで、広範囲のマシン・ビジョン・アプリケーションで利用可能な±3mmという非常に高精度なiToF技術を提供します。
ADTF3175は、3D検出や視覚システムに内蔵可能な、スケーラブルで、完璧に設計された、キャリブレーション済みの深度システムを設計者に提供します。高い専門性が必要な光学系の設計や電気機械的な統合といった課題への対応を不要とし、複雑なセンサー設計プロセスの簡易化によって、市場投入までの時間短縮に貢献します。この堅牢かつ高分解能のモジュールは、一連の環境設定で動作するように特別に設計されており、LiDARや3D検出アプリケーション向けVCSEL(垂直共振器型面発光レーザー)アレイの主要プロバイダーであるLumentum Operations LLCの最新式トリプル・ジャンクションVCSEL技術を活用することで、広範囲の照明条件での検出を可能にしています。
Lumentumの3Dセンシング担当シニア・バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャであるTéa Williams氏は、次のように述べています。
「拡張現実から、ロボット工学、インテリジェント・ビルディング、ロジスティックス・システムなどの産業アプリケーションまで、業界で要求が最も厳しく高分解能の3D検出アプリケーション向けのソリューションに関して、アナログ・デバイセズと共同作業できることを嬉しく思っています。アナログ・デバイセズは当社の10W VCSELアレイによって、広範囲の照明条件下で動作でき、より高性能なセンシングおよびビジョンシステムを実現でき、マシンビジョンをより広範囲に、より迅速に展開するための環境的障害を取り除くことができます」
ADTF3175は、光学系、レーザー・ダイオード、およびドライバを備えた赤外線発光源と、レンズおよび光バンドパス・フィルタを備えた受信経路を備えています。このモジュールは、キャリブレーションおよびファームウェア保存用のフラッシュ・メモリと、ローカル電源を生成するための電圧レギュレータも内蔵しています。このモジュールには、長距離および短距離用に最適化された数種類の動作モードがあらかじめプログラムされています。
アナログ・デバイセズのToF担当シニア・ディレクターであるTony Zarolaは、次のように述べています。
「マシンビジョンは、過酷な条件や複数の状態変化が存在する場合が多い産業環境において、より小さく、捉えにくい対象物をより高速で検出するために大きく進化する必要があります。ADTF3175の比類ない分解能と精度によって、産業用ロボットを含む視覚および検出システムは作業を行っている空間に対する理解を深められ、より高精度指向の作業に対応できるようになるため、最終的には生産性の向上につながります。これを市場に投入することで大きなギャップが埋まり、次世代のオートメーション・ソリューションおよび重要なロジスティックス・システムの配備の迅速化に役立ちます」
ADTF3175モジュールには、完全なシステムを実装するためのオープンソースのリファレンス・デザイン、必要なすべてのドライバ、アナログ・デバイセズの高度な深度処理機能へのアクセスが付属しています。また、アナログ・デバイセズは最終製品でクラス1のアイ・セーフティ認定を取得する方法についてのガイダンスも提供しています。
アナログ・デバイセズ
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