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ams OSRAMがバイタルサインモニタリング製品のポートフォリオを拡充

2022.7.4  8:20 pm

主要な光学部品をすべて提供しシステム効率の向上と最大限の柔軟性を実現

ams OSRAMは、バイタルサインモニタリング用途の幅広い新製品を発表します。 FIREFLY®エミッタファミリー、チップLEDフォトダイオードファミリー、BIOFY®モジュールファミリーの新製品はいずれも性能が向上しており、モバイルバイタルサインモニタリングにおけるお客様固有の要件に最大限対応できる柔軟性を備えています。スマートウォッチ、スマートパッチ、ヒアラブルは、非侵襲的な光学センサソリューションを使用してバイタルパラメータをモニタリングすることができます。新製品は、魅力的なデザインを実現するための省スペース化、正確な測定結果を得るための信号品質の向上、および集積の複雑さ低減というメーカーの要件に応えます。
      
ams OSRAMのセグメントバイタルサインディレクター、Markus Arzberger博士は次のように述べています。
「ams OSRAMは、バイタルサインモニタリングソリューションの開発に必要なすべての主要部品を提供することができます。当社のポートフォリオは、高性能エミッタLED、感度とフォームファクタを最適化したフォトダイオード製品群、LEDとフォトダイオードを1つのモジュールに組み合わせた最先端のオプティカルフロントエンドソリューション、そしてこのアプリケーション向けに最適化したアナログフロントエンド-ASICを網羅しています」
       
FIREFLY® E 2218ファミリーの新世代
新しいシングルグリーンエミッタCT DBLP32.12を搭載したFIREFLY® E 2218ファミリーの次世代製品は、20 mAで6.6~7.8 mW/srという、従来品より最大20%高い輝度が魅力となっています。この製品輝度の向上により、以前のバージョンと比較して、より高い出力で信号が改善されます。これにより、フィットネストラッカー、スマートウォッチ、医療用パッチなどのメーカーは、前世代と同じ信号を生成するのに必要なエネルギーが少なくなるため、駆動電流を減らし、省電力により再充電までの時間を延長して、より長時間のユーザーエクスペリエンスを実現することができます。
       
トゥルーグリーンのCT DBLP32.12は、高輝度UX:3チップ技術を使用しています。1.8mm x 2.2mm x 0.6mmというコンパクトなサイズにより、基板上に占めるスペースが少なくて済むため、モバイルデバイスの柔軟な設計が可能になります。この製品は、特に正確な心拍数のモニタリングのために設計されています。
      
また、理想的な組み合わせとなるチップLEDファミリーのフォトダイオードで、さらなるメリットを得ることができます。SFH 2705とSFH 2706は、特にグリーンの領域で感度が向上されており、アプリケーションにおけるシステム全体の効率を高めるために最適な製品となっています。
       
チップLEDファミリーの新世代
ams OSRAMは、新しいフォトダイオード、SFH 2705とSFH 2706により、チップLED製品ファミリーを拡充します。これらの製品は性能が向上され、相対感度が530nmのグリーンで約27%、660nmのレッドで約8%向上することが示されており、これらの波長でより高い信号を提供します。これにより、LEDの駆動電流を減らすことで、アプリケーションの電力消費を最適化し、バッテリー持続時間を延長することができます。また、シングルグリーンエミッタCT DBLP32.12との組み合わせにより、LEDの輝度が向上され、心拍数モニタリングアプリケーションにおけるシステム全体の効率をさらに向上させることができます。
       
これらのフォトダイオードは2.0 mm x 1.8 mm x 0.6 mmのパッケージで前世代と互換性があります。SFH 2705は、同ファミリーの他製品とは異なる角型のフォームファクタを採用しており、スマートウォッチなどのシステムにおいて、LEDの隣にフォトダイオードをより柔軟に配置できるようになっています。
        
BIOFY®ファミリーの新世代
新しいBIOFY®ファミリーのパワフルなモジュール、SFH 7050AとSFH 7060Aは、LEDとフォトダイオードを1つのオプティカルフロントエンドに統合し、ams OSRAMの最新のダイ技術でアップグレードされています。チップオンボードパッケージのフットプリントは小さいため、SFH 7050AとSFH 7060Aは、特に指クリップや水泳用ゴーグルなど省スペースのアプリケーションに適しています。高輝度による性能向上に加えて、このモジュールの容易な集積化というメリットも享受することができます。このモジュールのフットプリントとピン接続は従来のモデルと同じであるため、既存のソリューションを容易に利用できます。これにより、お客様の製造コストや開発段階での費用を削減することができます。さらに、量産時の光学的安定性、エミッタチップとディテクタチップの固定間隔によるシステムばらつきの最小化、部品レベルでの公差管理など、優れた特長も備えています。
        
心拍数測定:その仕組み
心拍変動などのバイタルサインは、特定の波長の光を用いて測定されます。緑色の光を組織に照射すると、それは散乱し、一部が血液により吸収されます。照射された光の一部は散乱してフォトダイオードに戻り、集積回路で検出されます。血液量は心拍数によって変化するため、光の吸収とフォトダイオードの信号は心拍数によって変調されます。この原理は、光電式容積脈波記録法、略してPPGと呼ばれています。
6月27日~29日に米国カリフォルニア州で開催されたSensors Convergeで、ams OSRAMは光学部品からアナログフロントエンドまでの幅広いバイタルサインポートフォリオを紹介しました。

ams OSRAMのFIREFLY®E 2218ファミリーの新しいシングルグリーンエミッタは、製品の輝度を最大20%向上させ、信号品質の改善による正確な心拍測定を実現します。
次世代チップLEDフォトダイオード、SFH 2705(うえ)とSFH 2706(下)は、530nmのグリーンで約27%、660nmのレッドで約8%の相対感度向上を実現しています。
新しいBIOFY®モジュール、SFH 7050A(上)とSFH 7060A(下)は、性能を向上したパッケージで、LEDとPDを完全に統合したオプティカルフロントエンドを提供します。

ams OSRAMのバイタルサインモニタリング向けの光学ソリューション詳細
https://www.osram.com/os/applications/health-monitoring-and-fitness-tracking/index.jsp
       
ams OSRAMグループ
https://ams-osram.com/