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AMDとECARXが没入型デジタル・コックピットで提携、次世代型電気自動車向け車載コンピューティング・プラットフォーム

2022.8.5  4:05 pm

AMD Ryzen™ Embedded V2000プロセッサーとAMD Radeon™ RX 6000シリーズGPUを搭載した高度なデジタル・コックピットを実現

AMD(米国本社:米カルフォルニア州サンタクララ)は、モビリティー・テクノロジーのグローバル企業であるECARXと戦略的提携を行うことを発表しました。両社は、次世代型電気自動車(EV)向け車載コンピューティング・プラットフォームの開発において協業します。同プラットフォームは、2023年後半の世界的展開に向けた量産が予定されています。ECARXのデジタル・コックピットは、ECARXのハードウェアやソフトウェアと、AMD Ryzen Embedded V2000プロセッサーおよびAMD Radeon RX 6000シリーズGPUが搭載された初の車載向けプラットフォームとなります。
       
ECARXの豊富な自動車向けデジタル・コックピット・デザイン実績と、AMDの持つ高い演算能力と驚異的なグラフィック・レンダリング機能を組み合わせることで、両社は革新的な車内体験の実現を目指します。このデジタル・コックピットは、運転者情報モード、ヘッドアップ・ディスプレイ、リアシート・エンターテインメント、マルチディスプレイ、マルチゾーン音声認識、ハイエンド・ゲーミング、フル3Dのユーザー体験など、高度な機能を搭載します。
        
AMDのコーポレート・バイスプレジデント兼エンベデッド・ビジネス担当ジェネラル・マネージャーであるラジニーシュ・ガウルは、次のように述べています。
「自動車メーカーが、次世代型電気自動車向けに没入型の体験やインテリジェントな機能の実現を目指す中、AMD製品を搭載したECARXのデジタル・コックピットは、世界の自動車市場のこうしたニーズに対応します。中国初の戦略的エコシステム・パートナーとしてECARXと連携し、Ryzen Embedded V2000プロセッサーやRadeon RX 6000シリーズGPUを搭載したデジタル・コックピットを開発できることを楽しみにしています。」
       
ECARX会長兼CEOの沈子瑜氏は、次のように述べています。
「世界の自動車産業は、インテリジェントな未来に向かって形を変えています。そのスピードはこれまでにないほど速く、演算能力やグラフィック機能への需要も急速に高まっています。今回の事業提携により、インテリジェント・コネクテッド・カーによって消費者にさらなる価値の提供を目指しているOEMやティア1は、デジタル・コックピット体験をさらに強化することが可能になります。」
        
市場分析会社Strategy Analyticsは、EV市場だけでなく、これをサポートするために必要なテクノロジー市場までもが、今後数年でかつてないほどの成長の機会を迎えると予想しています。同社のPBCS&EVS部門エグゼクティブ・ディレクターであるアシフ・アンワー氏は、次のように述べています。
「EVの普及は、今や自動車半導体市場の成長において重要な要素となっています。半導体関連需要は、2021年から2026年にかけての年平均成長率が31%となることが予測されています。まさにEV革命が起きているのです。ドメインベースやゾーンベースのアーキテクチャーの最先端を行く次世代EVプラットフォームによって、デジタル・コックピット、先進運転支援システム(ADAS)、コネクテッド・カーの導入が進んでいます。」
       
・AMD Ryzen Embedded V2000プロセッサーについて
Ryzen Embedded V2000シリーズ・プロセッサーは、車載インフォテインメントや計測アプリケーションのほか、産業用エッジ、シンクライアント、ミニPCといった用途にも対応可能な第2世代の製品です。Ryzen Embedded V2000シリーズは、高性能ディスプレイ性能を必要とする顧客やアプリケーションに対応するために、CPUを最大8コア、GPUのCUを最大7つ搭載することで、最大4台の独立したディスプレイを4K解像度で同時に駆動することができます。AMD Ryzen Embedded V2000シリーズのプロセッサー1つで、前世代と比較してワットあたりのマルチスレッド性能が最大2倍、シングルスレッドのCPU性能が最大30%、グラフィック性能が最大40%向上しています。
       
・AMD Radeon RX 6000シリーズGPUについて
AMD Radeon RX 6000シリーズGPUは、画期的なAMD RDNA™ 2グラフィックス・アーキテクチャーをベースに構築されており、次世代デスクトップPC、ラップトップ、コンソールからモバイル機器や車載インフォテインメント・システムまで幅広く対応する唯一のグラフィックス・アーキテクチャーです。優れた性能と電力効率を実現するために設計されたAMD RDNA 2アーキテクチャーは、前世代のAMD RDNAアーキテクチャーと比較して、一部のタイトルで性能が最大2倍、ワットあたりの性能が最大50%向上しています。
      
Ryzen Embedded V2000の詳細
https://www.amd.com/ja/products/embedded-ryzen-series
Radeon RX 6000の詳細
https://www.amd.com/ja/graphics/amd-radeon-rx-laptops
      
・ECARXについて
ECARXは、シームレスに統合された情報、通信、輸送デバイスへと自動車を変革しています。急速に進化するテクノロジーを活用し、スマート・モビリティーの中心で人と車の交流に取り組んでいます。同社の現在の主力製品には、インフォテインメント・ヘッドユニット(IHU)やデジタル・コックピット、車両用チップセット・ソリューション、コアOS、統合型ソフトウェア・スタックなどがあり、これ以外にもフルスタックの車載コンピューティング・プラットフォームを開発しています。
ECARXのテクノロジーは、過去3年間で世界320万台以上の自動車に搭載されました。2017年の設立以来、ECARXは従業員数2,000名以上の企業に成長し、中国や欧州に拠点を構えています。会長兼CEOの沈子瑜氏と李書福氏は、ECARXの2名の共同創設者であるとともに自動車業界における起業家です。李書福氏は、ロータス、Lync & Co、ポールスター、スマート、ボルボ・カーズなどのグローバル・ブランドを傘下に置く世界最大規模の自動車グループ、浙江吉利控股集団の創設者兼会長でもあります。
      
AMD
http://www.amd.com/ja-jp