SOLUTION
LeapMindが「Efficiera® 異常検知モデル」v1.1を開発、検査精度が向上、高解像度画像の入力に対応
2022.9.8 3:54 pm
製造現場の多様なニーズに寄り添いAI活用を促進
LeapMind株式会社(東京都渋谷区)は2022年9月7日、 超低消費電力AI推論アクセラレータIP「Efficiera®(エフィシエラ)」の技術を用いたディープラーニングモデル「Efficiera 異常検知モデル」v1.1を発表しました。製造業向けの外観検査に特化した同モデルにおいて検査精度を向上させ、より高解像度な画像の入力に対応いたしました。 複数の画像入力サイズから選択できるように対応いたしました。 アップデートによって製造現場の多様なニーズに寄り添い、さらなるAI活用の普及に貢献します。
「Efficiera®異常検知モデル」アップデートのポイント
・異常検知精度が向上
・高解像度画像の入力が可能に
‐より複雑な検査対象物、 広領域を細かく検査する必要のある対象物への対応ができるように
・複数の入力サイズから選択が可能に
‐検査対象物の特性に応じた入力サイズを選択できることによって、 応用範囲が拡大
慢性的な人手不足により、製造業の現場では自動化へのニーズが高まっています。 こうした中、製造業の外観検査に特化した「Efficiera異常検知モデル」は学習と推論がともにFPGA搭載小型エッジデバイス上で完結することに加え、学習が数十枚の正常データのみで完了するという特徴によって、現場での実用に即した高セキュリティかつ運用しやすいAI外観検査を実現しています。
今回のアップデートでは汎用性を更に高め、異常検知精度の向上と高解像度画像の入力を可能にしたほか、検査ニーズに合わせて画像入力サイズが選べるようになりました。
自動車のエンジンやプリント基板の外観検査といった複雑な検査対象物や、広い領域を細かく検査する必要がある検査対象物への対応が可能です。複数の入力サイズを揃えたことで検査対象物の特性や検査方法などに合わせて選択できるようになり、応用範囲が広がりました。製造業の外観検査には様々な検査対象や検査方法がある中、アップデートによって現場の多様なニーズに応え、AIの普及をさらに促進します。また、8月より開始した、企業からデータセットをお借りしてLeapMindが学習と評価を代行するPoC代行サービスをEfficiera 異常検知モデルにも拡大し、エッジデバイスへのAI導入のハードルを下げ、国内のAI普及を促進します。
LeapMindは今後も「次世代の情報端末を実現するためのキーテクノロジーを提供する」というビジョンのもと、エッジAIの実用化による、 人々のより便利な暮らしの実現に貢献していきます。
■「Efficiera®異常検知モデル」について
超低消費電力AIアクセラレータIP「Efficiera®」の、外観検査に特化したディープラーニングモデルです。
下記の特徴により、現場への迅速で簡便なAI導入を実現します。
・正常データのみで学習が完了
‐学習時に外部委託することの多いアノテーション作業が不要
‐多量の不良品データの準備も不要な上、数秒で学習が完了するため現場への迅速なAI導入が可能
・学習と推論がともにFPGA搭載のエッジデバイス上で完結
‐画像データの社外送信が不要なため、情報漏えいリスクの低減、 煩雑な秘密保持契約が不要
‐ネットワーク環境のない場所での利用も可能
・AIエンジニアがいなくても、現場で再学習可能
‐ヒートマップで異常箇所を分かりやすく視覚化。IT人材の確保が困難な企業でも利用可能
■「Efficiera®」について
「Efficiera®」は、FPGAデバイス上もしくはASICデバイス上の回路として動作する、 CNNの推論演算処理に特化した超低消費電力AI推論アクセラレータIPです。量子化ビット数を1~2ビットまで最小化する「極小量子化」技術によって、推論処理の大部分を占めるコンボリューションの電力効率と面積効率を最大化するため、最先端の半導体製造プロセスや特別なセルライブラリを使用する必要がありません。
本製品を利用することで家電製品などの民生機器、建設機械などの産業機器、監視カメラ、放送機器をはじめ、従来は技術的に困難であった電力とコスト、放熱に制約のある小型機械やロボットなど、様々なエッジデバイスへディープラーニング機能を組み込むことができます。
ディープラーニングモデルは、「物体検知」「ノイズ低減」「異常検知」の3種類を提供しています。
製品公式サイトURL: https://leapmind.io/business/ip/
LeapMind株式会社
https://leapmind.io