Electronics Information Service

組込みシステム技術者向け
オンライン・マガジン

MENU

SOLUTION

ザイトロニックが将来の成長に向けてさらなる設備投資を実施

2023.1.31  5:21 pm

ザイトロニックが将来の成長に向けてさらなる設備投資を実施

ザイトロニック(Zytronic)は、本社工場内にある別の工場のクリーンルームに新たに設置された2台目の特注レーザー接合システムに約40万英ポンド(日本円約6,200万円)※を投資し、英国内の製造事業全体のリスク軽減と互換性のある生産能力の実現に成功したと発表しました。このレーザー接合システムは、精度の高いビュアルインスペクション技術と工場設備の自動化をグローバルに提供しているインダストリアル・ビジョン・システムズと、ザイトロニックの技術、品質、生産チームが共同で開発したものです。
      
この新しい自動化システムにより、ザイトロニックは最新の生産技術を活用し、生産性の向上、歩留まりの向上、製造能力の強化を実現しました。この装置は、2Dカメラビジョンと高精度ドライブ、カスタムソフトウェアを組み合わせ、コントローラのフレックステールをタッチセンサーに正確かつ非接触でレーザー接合します。この装置により、ザイトロニックはガラス製およびフィルム製の投影型静電容量方式(PCAP)タッチセンサーの重要なはんだ付け工程を、サイズやデザインに関係なく、少量でも記録的な速さで完了させることが可能になりました。
     
ザイトロニックでマネージングディレクターを務めるマーク・ケンブリッジ(Mark Cambridge)は、次のように述べています。
「この次世代レーザー接合装置への投資は、当社の歩留まり向上とスループット加速の継続的な推進を支援するものです。この新しい生産セルで進歩した重要な分野の一つは、直径 10 ミクロンのカッパーセンシングエレメントを、当社独自のタッチコントローラに接続するための、フレキシブルテール内のミクロン単位の薄さの金/すずパッドに正確にはんだ付けすることです。この新しい高度なシステムは、数年前に別のクリーンルームに導入したシステムを補完するもので、生産に利用できるレーザー接合システムが1つしかないことに伴うリスクを軽減するものです」
     
インダストリアル・ビジョン・システムズのディレクターであるアール・ヤドレイ(Earl Yardley)氏は、次のように述べています。
「私たちは、ザイトロニックとの協業が完了したことに感激しています。この新しい生産セルは、最新の自動化ノウハウをすべて組み合わせたもので、クローズド・ループ・ビジョン制御による精密レーザー接合のための極めて重要な技術です。ザイトロニックのタッチスクリーン製造能力と柔軟性を加速させる、非常にエキサイティングなプロジェクトとなりました」
      
ザイトロニックは、英国でのタッチスクリーン製造事業への継続的な投資により、世界の顧客基盤が新型コロナウイルスの大流行の影響から回復する中で、新たな機会を最大限に活用することができるようになりました。最先端のCNCとビジョンベースの自動化を組み合わせたレーザー接合装置は、製造技術の未来を担う最新ツールとみなされています。この装置のソフトウェアには、オペレーターと材料のトレーサビリティが組み込まれており、ザイトロニックの製造・品質管理システムにデータが自動的に保存されます。この機能は、投影型静電容量式タッチセンサーが世界中のセルフサービス、産業、商業アプリケーションに導入された後、顧客保証と製品トレーサビリティのための統計的プロセス制御とデータアーカイブを可能にします。
      
※:1英ポンドを日本円130円で換算(2023年1月19日現在)
    
インダストリアル・ビジョン・システムズについて
インダストリアル・ビジョン・システムズ(Industrial Vision Systems、IVS®)は、マシンビジョンシステムおよび自動検査装置の世界的な製造・販売メーカーです。同社の非接触型ビジョンシステムおよび機械は、様々な分野の製造プロセス全体を通じて採用されています。最先端のマシンビジョンと産業用オートメーション技術の開発により、企業の生産性向上、適応性向上、迅速な対応に貢献することを目的としています。
www.industrialvision.co.uk
       
ザイトロニック
www.zytronic.jp