STマイクロエレクトロニクスが1個のアダプタで最大140Wを効率的に供給するUSB-IF認証取得済みのUSB PD EPRソリューションを発表

STマイクロエレクトロニクスは、USB Power Delivery （USB PD） EPR電源 / 充電器のアダプタ（ソース）側と機器（シンク）側に対応し、USB-IF（USB Implementers Forum）の認証を取得した2品種のIC「STUSB140W」（シンク）および「ST-ONEHP」（ソース）を発表しました。これらの製品は、ユニバーサル・バッテリ充電器の出力を140Wまで拡大します。これにより、1個のAC-DCアダプタで、スマートフォンやタブレット、スマートウォッチを含む従来の機器に加え、コンピュータ、スマート・ホーム機器用アクチュエータ、電動工具、電動自転車などを充電できるようになります。
　　　　　
STのアナログ・MEMS・センサ製品グループ アナログ・サブグループエグゼクティブ・バイスプレジデントであるMatteo Lo Presti は、次のようにコメントしています。
「STは半導体メーカーの先頭を切って、USB-IF認証取得済みのリファレンス設計とチップを提供し、業界標準の高電力ユニバーサル・バッテリ充電器 / アダプタに対する顧客の要望に応えることができました。いち早くUSB PD EPRに対応して認証を取得することで、多くのアプリケーションにおいてカスタム電源プラグやDCバレルからUSB-Cコネクタへの移行を加速しています。これにより、ユニバーサルAC-DCアダプタでの充電を実現し、コスト削減や環境負荷の軽減に貢献します。」
　　　　　　
USB-IFから140W（28V / 5A）出力の認証を受けた「STUSB140W」（シンク）および「ST-ONEHP」（ソース）は、USB PDリファレンス設計の機器（シンク）側とアダプタ（ソース）側に採用されます。このリファレンス設計は、USB PDのシームレスな統合に向けた効率的かつコスト・パフォーマンスに優れたソリューションを提供します。また、ST-ONEHPには、USB PD 3.1 EPRファームウェアがプリロードされています。
　　　　　
この新しいUSBソリューションにより、幅広い機器にUSB Type-Cコネクタが採用され、ユニバーサルAC-DCアダプタからの充電が可能になります。その結果、エンド・ユーザが所有するアダプタを減らすことで、電子廃棄物、輸送コスト、さらにはCO2排出量の削減にも貢献します。
　　　　　
USB-IFの会長 兼 COOであるJeff Ravencraft氏は、次のようにコメントしています。
「USB PD 3.1仕様は、100Wを超える幅広いアプリケーションの充電要求を満たすための重要なブレークスルーを意味します。USB-IF認証を取得した初のUSB PD EPRリファレンス設計の1つとして、STの最新ICは、独自の電源コネクタからUSB Type-C®への移行を加速させるでしょう。」
　　　　　　
USB PD 3.1およびExtended Power Range（EPR）規格に積極的に貢献してきたSTのソリューションは、認証を取得した初のリファレンス設計の1つとなりました。
　　　　　　
STマイクロエレクトロニクス
https://www.st.com