SOLUTION
Microchipが同社のSiCパワー ソリューションを設計段階でテストできるMPLAB® SiC Power Simulatorを発表
2023.3.22 5:00 pm
高速スイッチング性能、低電力損失、優れた耐高温性能を備えていることから、eモビリティ、持続可能性、産業用等、大規模な市場セグメントにおいてSiCパワー ソリューションを採用が検討されているように、あらゆるモノの電動化が、SiC半導体の成長を促進しています。従来のパワー設計を簡単、短期間で、確実にSiCパワー ソリューションへと移行できるように、Microchip Technology Inc.(日本法人:東京都港区以下Microchip社)は本日、設計をハードウェアで試作する前にMicrochip社のSiCパワーデバイスおよびモジュールを各種トポロジで素早く評価できるMPLAB® SiC Power Simulatorを発表しました。
Microchip社のMPLAB SiC Power Simulatorは、シミュレーション ライセンスを購入する必要がないオンライン無償ツールとして提供され、Plexim社と共同で設計を行ったPLECSベースのソフトウェア環境です。MPLAB SiC Power Simulatorは各種SiCベース パワートポロジの設計プロセスを加速させます。これにより、設計段階でSiCソリューションに対して信頼できるベンチマークおよび評価が行なえます。
「SiC技術の導入を前向きに検討しているお客様には、ウェブベースのMPLAB SiC Power Simulatorを使って、設計に最適なMicrochip社製SiC製品をベンチマークおよび選択いただけるようになりました」とMicrochip社シリコン カーバイド事業部門担当副社長のClayton Pillionは述べています。
「20年以上にわたりSiC分野に投資してきたMicrochip社は、その他のMicrochip社のコンパニオン デバイスと組み合わせて簡単に設計できるSiCポートフォリオの汎用性の高いパワー ソリューションをお客様に提供しています。」
本ツールは、貴重なベンチマーク データが得られるだけでなく、部品選択の時間を短縮する包括的なSiC評価を提供し、お客様の市場投入までの時間を短縮できます。パワー エレクトロニクス設計において、3相アクティブ フロントエンド コンバータ用に25 mと40 mのSiC MOSFETを選択する際に、そのデバイスの平均電力損失とピーク接合部温度等のシミュレーション結果が即座に得られます。
MPLAB SiC Power Simulatorは、電気自動車、オンボード/オフボード充電、電源およびバッテリ電力貯蔵システム等、eモビリティ、持続可能性、産業用途向けのパワーシステムを設計しているOEMにとって非常に重要な設計ツールです。
Microchip社のSiCポートフォリオには、最小の寄生インダクタンス(2.9 nH未満)で業界をリードするパワーモジュール パッケージと、最大の許容電流定格を持つ業界最高レベルの3.3 kVディスクリートMOSFETおよびダイオードが揃っています。また、本SiCポートフォリオには、700/1200/1700 Vのダイ、ディスクリート、モジュール、さらにはAgileSwitch®構成可能デジタル ゲートドライバも含まれます。
これらのSiCデバイスは、100年超のゲート酸化膜寿命と劣化しないボディダイオードを実現する堅牢性と性能を備えています。大電力アプリケーションにおいて、SiC技術はシリコンIGBT (Insulated-Gate Bipolar Transistor)よりも優れたシステム効率、電力密度、温度安定性を達成できます。
Microchip社のシリコン カーバイド半導体
https://www.microchip.com/en-us/products/power-management/silicon-carbide-sic-devices-and-power-modules