ケイデンスがオンチップ受動素子の合成時間を10倍超向上するEMX Designerを発表

広帯域の受動素子の合成を他のソリューションと比較し極めて短時間で処理可能な新しいソリューション

ケイデンス・デザイン・システムズ社（本社 米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下ケイデンス）は、4月13日（米国時間）、インダクタ、トランスフォーマー、Tコイルなど受動素子のDRC (デザインルールチェック) クリーンなPCell (パラメトリックセル)および高精度なEM (電磁界) モデルを数秒で生成可能な新しい受動素子の合成・最適化ソリューションCadence® EMX® Designerを発表しました。
　　　　　
EMX Designerは、Cadence Virtuoso® ADE製品群とシームレスに統合されており、他のソリューショよりも10倍以上高速に合成を行うことが可能で、設計生産性が大幅に向上します。
　　　　　
EMX Designerソリューションは、ボタンを押すだけで電気的、形状的要望に基づいてDRCクリーンな受動素子の合成を迅速に行うことができます。EMX Designerが生成する PCellにはこれまでにない柔軟性があり、Virtuosoプラットフォーム内の使い勝手の良いインターフェイスから多岐にわたるオプションのリストを利用して、設計者がレイアウトにおける要望を満たすよう簡単に修正することが可能です。また、EMX Designerソリューションを業界のゴールドスタンダード電磁界モデリングエンジンであるEMX 3D Planar Solverとともに使用することにより、生成されたモデルの精度を確保することが可能です。さらに、Virtuosoプラットフォームとシームレスに統合されており、設計者に対して特性結果のプロットや重ね合わせ表示等様々なオプションを提供します。
　　　　　　
pSemi社コメント
John Sung氏（vice president、Engineering Infrastructure）
「pSemiは受動素子の自動生成や最適化プロセスに興味を持ち、当社独自のPDK開発用にCadence EMX Designerの評価を行いました。EMX Designerは、PCellの柔軟性、速度、精度に関する要件をすべて満たしました。また、ケイデンスの設計フローとシームレスに統合されており、設計チームの生産性が向上することも期待しています。」
　　　　　
Ubilite社コメント
Peter Gammel氏（CEO）
「ケイデンスの新しいEMX Designerソリューションを使用することにより、当社の設計チームの生産性が向上し、設計サイクルが短縮されました。この新ソリューションを使用し、受動素子をより効率的に合成することができ、それと同時に先端プロセスノードにおけるシリコン面積を20%削減することができました。EMX Designerにより、受動素子の多様なライブラリーが提供されるため、あらゆるプロセスノードにおいて驚異的な時間で、非常に高精度な結果を得ることが可能です。」
　　　　　
ケイデンス・コメント
Tom Beckley（senior vice president and general manager、Custom IC & PCB Group）
「新しいEMX Designerソリューションにより、業界をリードするケイデンスのカスタムIC設計フローに重要なテクノロジーが追加され、受動素子に対する柔軟なPCellを記録的な時間で提供するとともに、生産性を大幅に向上します。我々は、設計の初期段階からサインオフそしてクロージャーまですべてをカバーし、効率性に優れ、他の追従を許さない統合IC設計プラットフォームをお客様に提供できることをうれしく思います。」
　　　　　
EMX Designerソリューションは、Cadence EMX 3D Planar Solverとシームレスなインターフェイスを実現します。本ソリューションは、Cadence Intelligent System Design™戦略を支え、卓越したシステムオンチップ (SoC) デザインの開発とシステム革新を可能にします。
　　　　　
EMX Designerの詳細
http://www.cadence.com/go/EMXDesigner
　　　　　
ケイデンス
cadence.com