SOLUTION
NXPとNIOが4Dイメージング・レーダーの展開で提携
2023.5.10 6:41 pm
NXP Semiconductorsは画期的なイメージング・レーダー・ソリューションをはじめとするNXPの最先端自動車レーダー技術が世界の高級スマート電気自動車市場のリーディング・ブランドであるNIO Incに採用されたと発表しました。
NXPの最新4Dイメージング・レーダー・ソリューションは従来型レーダーよりもはるかに多くのメリットを提供する強力なテクノロジです。このソリューションは現代の自動車におけるフロント・レーダーの性能を大幅に向上させます。
本ソリューションを搭載した自動車は高速道路や複雑な都市環境において他の自動車や交通弱者などの対象物を最大300mの距離から検知/分類することができ、道路交通の安全性とエンドユーザーの運転の快適性を高めます。
OEM企業は自動運転サービスを次の次元に高めるために、安全性と利便性の高い機能の導入に注力する傾向を強めています。NXPのイメージング・レーダー技術は距離や速度に加え、方向、到達角度(AoA)、標高を測定することが可能です。高解像度の点群によって環境のマッピングと状況の把握を強化するため、人間の視界を超えた範囲で対象物を検知/分類し、ほぼすべての天候や光の条件下で対象物の速度を測定することができます。
この技術は、道路交通の安全性を高めて事故死を減らす上で重要なステップであり、大型配送トラックの近くを走るバイクや停車中の車の陰から車道に飛び出す子供を自動車が「見る」ことを可能にします。
NXPのイメージング・レーダー・ソリューションは高性能な先進フロントレーダー・アプリケーションにおいて最適な選択肢となります。NXPのレーダー製品ラインナップの一部として、レーダー・プラットフォーム間におけるシームレスな性能アップ、ソフトウェアやハードウェア設計の再利用が可能です。チップセットはレーダー・プロセッサーとトランシーバーで構成されており、高性能なRF技術による効率的で先進的なレーダー処理を実現し、レベル2+ とそれ以上の自動運転サービスを可能にします。
NIOのサプライチェーン開発担当アシスタント・バイスプレジデントのKevin Pan氏は次のようにコメントしています。
「NIOはユーザーの期待を上回る自動車体験の提供に注力しています。高いレベルのインテリジェントな運転支援体験を開発する自動車メーカーはその重要な一翼を担っています。NXPと提携することにより、私たちはドライバー・エクスペリエンス向上への一歩を踏み出すことができます。」
NXPの上級副社長兼RFプロセッシング担当ゼネラル・マネージャーのTorsten Lehmannは、次のようにコメントしています。
「NXPのイメージング・レーダー技術は高分解能の物体/特徴検出により、自動車の周囲の正確なマッピングを可能にするため、自動車メーカーはADASや自動運転機能を向上させることができます。今回、NIOがNXPの4Dイメージング・レーダー技術の採用を決定したのは他社にはないその性能と効率性が評価された証であると考えています。」
・NXPのレーダー製品ラインナップ
NXPは自動車の360度サラウンド・セーフティ・コクーンを可能にするコンプリート・レーダー・センサ・ソリューションを提供しています。拡張性に優れたこのセンシング・ソリューションはコーナーレーダーから高分解能4Dイメージング・レーダーまで、自動車OEM企業の多様化するユースケースとアーキテクチャに対応しています。S32Rプラットフォームはソフトウェアの再利用と迅速な開発が可能な共通アーキテクチャ、高性能なハードウェア・セキュリティ・エンジン(HSE)、OTA(Over-The-Air)アップデートのサポート、最新のサイバーセキュリティ標準への準拠を提供します。
NXPのスケーラブルなレーダー製品ラインナップには次世代NCAPアプリケーション向け業界初の28nm RFCMOSワンチップ・レーダーICファミリ「SAF85xx」が新たに加わりました。
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nxp.com/S32R