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Cevaがハイエンド民生用・産業用IoT向けにWi-Fi 7プラットフォームを投入し無線IPポートフォリオを拡充

2024.1.17  8:03 pm

Cevaがハイエンド民生用・産業用IoT向けにWi-Fi 7プラットフォームを投入し無線IPポートフォリオを拡充

次世代のWi-Fiアクセス・ポイント、ステーション/クライアント製品向けに、フル機能を搭載し、価格と消費電力を最適化したソリューション、RivieraWavesTM Wi-Fi 7 IPプラットフォームが登場。高性能なWi-Fi 7接続機能をSoCに統合可能に

Ceva, Incは、次世代型のRivieraWaves Wi-Fi 7 IPプラットフォームを発表しました。これを受け、ゲートウェイ、TV、セット・トップ・ボックス、ストリーミング・メディア・デバイス、AR/VRヘッドセット、PC、スマートフォンなど、ハイエンドの民生用・産業用アプリケーション向けに、幅広くライセンス提供されている無線IPポートフォリオがさらに拡充することになります。
RivieraWaves Wi-Fi 7 IPは、IEEE 802.11be規格の先進の機能をすべて搭載し、価格的にも消費電力的にも最高のWi-Fiソリューションとして、次代のWi-Fiアクセス・ポイント(AP)やステーション(STA)への組み込み用に卓越したパフォーマンスを発揮します。
         
世界的な技術調査会社、ABIリサーチによると、年間のWi-Fi対応チップセット出荷台数は、2028年までに51億台を突破し、そのうち17億台以上がWi-Fi 7規格対応のチップセットになると見られています。Wi-Fi対応デバイス出荷台数が増加を続ける中、半導体メーカーやOEM供給先各社の間ではWi-Fi接続機能をチップ設計に組み込む動きが広がっており、開発コストやリスクの抑制につながる高品質のWi-Fi IPが求められています。
Cevaは、過去10年間にWi-Fi 4/5/6を対象に、すでにWi-Fi IPライセンシングで重要なリーダーの地位を固め、RivieraWaves Wi-Fi 6 IPファミリーのライセンシー数は40社以上に達しており、エンド・ポイントからアクセス・ポイントまでIoT分野全般で幅広いエンド・マーケットやアプリケーションのニーズに応えています。
     
CevaのRivieraWaves Wi-Fi 7 IPは、これまでのリーダーとしての地位を生かし、次世代Wi-Fi SoC製品組み込み用に、独自の総合的な802.11be対応MAC層・PHY層ソリューションとなります。
    
ABIリサーチのシニア・リサーチ・ディレクター、Andrew Zignani氏は次のようにコメントしています。
「Cevaのワイヤレス接続IPは、供給先各社の年間接続チップ出荷台数が10億台を超えた実績にも反映されているように、広範なIoT市場の接続規格の普及に重要な役割を担っています。今回のRivieraWaves Wi-Fi 7 IPプラットフォームの投入を受け、半導体メーカーやOEM供給先各社にとっては、接続機能のロードマップに関して、リスクと保有コストを抑えつつ差別化につながる高性能なWi-Fi 7チップセットを開発するうえで、信頼のパートナーを選択できることになります。」
      
CevaのワイヤレスIoT事業部バイス・プレジデント兼ゼネラル・マネージャー、Tal Shalevは次のようにコメントしています。
「Wi-Fi利用の拡大はとどまるところを知らず、ネットワーク輻輳が深刻化する中、Wi-Fi 7規格ではデータ・スループット向上やレイテンシー改善、スペクトル効率向上が可能になります。これを実現するためには、4K QAM変調やMLO(マルチ・リンク・オペレーション)、MRU(マルチ・リソース・ユニット)など極めて複雑で最先端の機能を駆使し、利用可能なバンド間での接続効率を最適化する必要があります。RivieraWaves Wi-Fi 7 IPプラットフォームは、こうした最新世代のワイヤレス規格ならではの機能をもれなく搭載しており、製品へのWi-Fi 7接続機能採用を検討しているお客様にとっては、開発と製品化期間を大幅に簡略化できます。」
     
Wi-Fi 7の4K QAM変調方式は、従来のWi-Fi 6の1K QAMと比較して大幅な高速化を実現し、MLO(マルチ・リンク・オペレーション)は動的チャンネル・アグリゲーションに対応し、同一周波数帯かどうかを問わず異なるチャンネルをシームレスに組み合わせることが可能なため、干渉に強く、スループット強化に威力を発揮します。同様に、MRU(マルチ・リソース・ユニット)は、同一周波数帯内で抜けのあるリソース・ユニットや非連続のリソース・ユニットを巧みにつなぎ合わせ、大きなチャンネル帯域幅を生み出すことができます。
その結果、最高速度で実に最大5倍の高速化が実現するだけでなく、競合やリトライが減少するためにレイテンシーの大幅改善にもつながります。
     
RivieraWaves™ Wi-Fi 7 IPの主な特長
・4K QAM変調、MLO(マルチ・リンク・オペレーション)、MRU(マルチ・リソース・ユニット)など、Wi-Fi 7ならではの機能
・802.11be対応の2x2 MU-OFDM(A)送受信、最大MCS13-2SS
・クライアント密集環境向けの2x2 MU-MIMO(Multi-user, multiple-input, multiple-output technology)
・マルチ・アンテナ・システムのリンク・バジェットを最大化するビームフォーミング
・WPA3や中国のWAPIセキュリティ規格など、最新セキュリティ規格に対応するMACフル・ソフトウェア・スタック
・異なるAP間の相互接続が可能なEasyMesh規格に準拠
・Wi-FiとBluetoothの接続の共存を実現する高度なPTA(PacketTraffic Arbiter)機能
・柔軟なRFインタフェースで、Cevaのさまざまなパートナー企業やランセンシー独自の無線技術を生かした無線回路と統合可能
・従来世代のWi-Fi規格(Wi-Fi 4/5/6/6E)との完全後方互換を確保
     
詳細
https://www.ceva-ip.com/product/rivierawaves-wi-fi-platforms/